Rでシミュレーションの授業を始めたころ、受講生から次のような質問があった。
「シミュレーションのプログラミングって、これから生物学を学ぶのに、どのくらい必要なんですか?」
これまでプログラミングなどしたことの無い人にとって、とても素朴な疑問だろうと思う。私からの答えとしては、
シミュレーションそのものが直接必要になるような分野もあれば、そうでない分野もあります。 プログラミングは、生物学における発展的な情報処理として、とても重要なものだと思います。 将来、数理生物学、理論集団遺伝学、進化生態学、バイオインフォマティクスを志す人には、 必須技術といっても良いでしょう。
ということで、今回は、Rを使ったシミュレーションに挑戦してみよう。
次のそれぞれのプログラムの_部分に何を入れるべきかを選択肢から選びなさい。また、Rを使って実行してみよう。
for(i in 1:__){ #{と}の間を10回繰り返す。i の値は毎回1ずつ増える print(i) } 選択肢: a) 1 b) 5 c) 10 簡単にできた人は、結果を横一列に表示させてみよう。
goukei=0 #goukeiという変数に初期値0を代入 for(i in 1:10) { goukei=_____+i #goukeiに前回までのgoukeiの値にiの値を足したもの代入 } print(goukei) 選択肢: a) i b) goukei c) print
goukei=0 #goukeiという変数に初期値0を代入 for(i in 1:10) { if(i %% 2 __ 0) { # %% は割り算をした余りを返す演算子。3 %% 2 の計算結果は 1 になる goukei=goukei+i # if文の内容は: 「もし i を 2 で割った余りが 0 ならば、{}内を実行 } #それ以外は何もしない } #for 文のカッコ閉じるに注意 print(goukei) 選択肢: a) = b) == c) <=
・1行に1つの命令を書いたら、必ず改行 ・{ } のそれぞれの後で改行すると見やすい(このページの例を参照)
前の授業で、「プログラミングは数学というよりも、コンピュータにことばで手順を伝えることだ」という説明をした。
例えば、おつかいに行く子供に、次のような買い物の手順を説明してみよう。
お財布の中に500円入っているから、これを持って買い物に行ってね。 この通りをまっすぐに進むとお店が3軒あるから、 最初のお店で、100円のゴーヤを1本もらって、100円を渡すんだよ。 次のお店で100円のお豆腐を一丁もらって、100円を渡すんだよ。 次のお店で100g 100円の豚肉を、200gもらって、200円を渡すんだよ。 残ったお金はいくらだった?あとでお菓子をかってもいいよ。
このお買い物の手順を、先週学んだ「繰り返し・代入・条件分岐」 を使っておおざっぱに表現してみると、例えば、下のようなプログラムになる。
お財布の中 = 500 for (i in 1:3) { #3回買い物を繰り返す if (i != 3) { #3件目以外は100円ずつ使う お財布の中 = お財布の中 - 100 } else { お財布の中 = お財布の中 - 200 } } print(お財布の中)
このプログラムの中に含まれている「繰り返し・代入・条件分岐」 の働きを、十分に理解しておこう。
「ユーザー定義関数」というのは、関数を定義する関数function()を使って、自分で作成したプログラムに名前を付けるようなものだった。オサライのため、1つ演習をしておこう。
#入力した回数だけ乱数を1つ発生させて、それが0.5より小さいものだけを抜き出して表示させる ransu=___(a){ #ユーザー定義関数を定義 kekka=c() #結果をいれておく空ベクトルを作る for (i in 1:_) { # a 回繰り返す x = __(1) #乱数を1つ発生させる if (x < 0.5 ) { #発生させた乱数が0.5より小さいならば kekka=c(kekka, x) } } print(kekka) }
ransu(50) などと入力すれば、0.5より小さい乱数がいくつか表示される
→授業/H20/情報処理/R関数一覧 これまでに学んだRのいろんな関数を一覧できる。
これまでに学んだ繰り返し・代入・条件分岐の3つの命令それぞれは単純だが、組み合わせれば、かなり複雑で、研究に役立ちそうなことでも表現できる。そこで、今回は、これらの命令を組み合わせて、Rを用いたシミュレーションに挑戦してみよう。
シミュレーションという言葉は「株式シミュレーション」とか「シミュレーションゲーム」とかで聞いたことがあるだろう。日本語にすると、「模擬実験」で、自分では実行が難しい繰り返し実験を、コンピュータに計算させることで行うものだ。コンピュータは単純な繰り返し計算は得意なので、砂粒をばらまいて、ある図形の中に入った数を数えるなんていう作業を、10万回でも、100万回でも繰り返すことができる。下の例では、実際に、ある図形の上に砂粒をまく実験をコンピュータに繰り返し行わせるシミュレーションを行って、円周率(π)の値を求める。
この例ように、シミュレーションをうまく使えば、たとえ数学的に解くのが難しい問題についても、近似解を求めることができる。また、ある生命現象について、自分で作成したモデルを用い、パラメーターの変化がどのような状態の変化をもたらすかを予測することができるため、進化生物学や生態学でもよく使われる。2つめのシミュレーションでは、遺伝的浮動のシミュレーションをやってみよう
左に1辺の長さが1の正方形と、それに内接する扇形がある。このとき、
正方形の面積は 1 扇形の面積は π/4
この図形の上に、砂粒をばらまいてみる。 砂粒が図形の上にランダムに散らばるとすると、砂粒をすごく沢山まいて数を数えれば、
正方形の中の砂粒の数(n) : 扇形の中砂粒の数(m) = 正方形の面積 :扇形の面積 = 1 : π/4
になると考えられる。つまり
n : m = 1 : π/4 だから、 π = 4m/n
もしあなたが、砂粒をたくさんランダムにまいて、正方形の中の砂粒と扇形の中の砂粒の数を数えることができれば、πの値がわかるということになる。自分で実際に実験することを想像すると、恐ろしく大変だが、そういう面倒な実験はコンピュータにやらせてしまえばいい!
#とりあえず、1,000つぶの砂をまくことをfor文で表現する for (i in 1:____){ print(i) #<砂を1粒図形の上にまく> }
砂を1粒まくことは、無作為に(ランダムに)図形の上に点を打つことと同じことだ。先週学んだ、runif() という乱数を発生させる関数を使えば、図形の上に1つの点を打つことは、2つの乱数を発生させることで表現できるだろう。
例えば、0-1の範囲の乱数を2つ発生させたら、 (0.230 , 0.782) という2つの数字が得られたとする。この2つの数字が座標上の点を表していると考えると、上の図のようになる。
原点からこの点までの距離が1より小さいとき、この点は扇形の中に入っているということができる。
Rでは平方根を表すとき、 sqrt()という関数を使うので、この例では、
sqrt(0.230^2+0.782^2) < 1
となり、ランダムに発生させた(図形の上に偶然落ちた)1つの点は、扇形の中だったということになる。
実際に2つの乱数を発生させて、それを、pointというオブジェクトに代入するには、次のようにする。
point=runif(2) #この命令で、0-1の範囲の乱数を2つ発生させ、pointというベクトルに入れる
このとき、pointに入ったそれぞれの値を指定するには、
point[1] point[2]
のようにカギ括弧[]を使う。
例: []の使い方を、試してみよう > x=runif(2) > x > x[1] > x[2]
#扇形の中かどうかを判断する条件文 distance=sqrt(point[1]^2+point[2]^2) #発生させた2つの乱数の2乗の和の平方根 if(distance<1){ #原点からの距離が1より小さければ扇形の中 <個数を数える> }
#個数を数える部分 kaisu=0 #回数を数えた結果を入れる場所なので、最初の値(初期値)は0にしておく if(distance<1){ #原点からの距離が1より小さければ扇形の中 kaisu = kaisu + 1 #条件にあったとき、kaisuの値を1増やす }
以上のように、これまでに学習した、繰り返し、条件分岐、代入で、図形の上に砂粒を1000個まく実験が表現できた。πの値は砂粒の個数を4倍して、全体の個数で割ったものだから、以上をまとめると次のようになる。
kaisu=0; #個数の初期値を0にする for (i in 1:1000) { point=____(2) ____=sqrt(point[1]^2+point[2]^2) if(distance<1){ kaisu=kaisu+1 } } answer=4*____/1000 print(answer)
さらにユーザー定義関数:function()を使って、好きな回数繰り返せる関数を定義してみよう
simpai=function(x){ kaisu=0; #個数の初期値を0にする for (i in 1:x) { point=runif(2) distance=sqrt(point[1]^2+point[2]^2) if(distance<1){ kaisu=kaisu+1 } } answer=4*kaisu/x print(answer) } > simpai(10) [1] 2.8 > simpai(100) [1] 3.16 > simpai(1000) [1] 3.156 > simpai(10000) [1] 3.1624 > simpai(100000) [1] 3.15652 > simpai(1000000) #ここから先は時間がかかるので、授業中はやらない方がいい [1] 3.13994 > simpai(10000000) #ここから先は時間がかかるので、授業中はやらない方がいい [1] 3.140556
plot()関数でylimというオプションを使うと、グラフの軸の範囲を指定できる(詳しくはマニュアルを参照)
simpai=function(x){ kaisu=0; #回数の初期値を0にする for (i in 1:x) { point=runif(2) par(new=T) #複数のグラフを重ね合わせる plot(point[1], point[2], ylim=c(0,1), xlim=c(0,1)) #0-1の範囲で乱数の値をプロット distance=sqrt(point[1]^2+point[2]^2) if(distance<1){ kaisu=kaisu+1 } } answer=4*kaisu/x print(answer) }
simpai=function(x){ kaisu=0; #個数の初期値を0にする for (_ in 1:_) { for (_ in 1:_) { point=c(___,___) distance=sqrt(point[1]^2+point[2]^2) if(distance<1){ kaisu=kaisu+1 } } } answer=4*kaisu/x^2 print(answer) }
次に、生物学科の学生なら、大学入試にそなえて必ず勉強した遺伝的浮動のシミュレーションをやってみよう。
遺伝的浮動とは、
大きさの決まった集団で起きる、配偶子のランダムサンプリングによる遺伝子頻度の変動
のことだ。例えば、集団中の2つの対立遺伝子を、青玉と赤玉で表すと、袋(配偶子の集団: 配偶子の数はものすごく多く、青と赤の比率はそれぞれ50%)から取り出される青玉・赤玉の割合(集団中の遺伝子頻度)には、下の図に示したような変動が生じる(下の例で、青玉の遺伝子頻度は、0.8, 0.7, 1.0, と変動している)。もし、袋から取り出されたのが青玉ばっかり(あるいは、赤玉ばっかり)だと、それ以降、何度繰り返しても変化は生じない(下の例だと、「集団は青玉に固定した」などという)。
まず、上のような袋と玉をつかった実験を手作業でやった場合、取り出した玉が赤か青かどちらか1色になってしまうのは、何回目だろうか?下の条件それぞれで、グループで相談してみよう。また、相談後に自分が考えてた固定までの回数を、授業Moodleページの出席確認演習に記入しよう。
では、上で説明した実験を、これまでに習った繰り返し、代入、条件分岐というプログラミングの基本技を使って表現してみよう。
ここで、実験をどうやって表現するするかが、プログラミングの重要なポイントだ。この解説では、まず最初に完成版ではあるが、部分的に抜け落ちのあるプログラムをお見せする。このプログラムを見て、シミュレーションの働きを考え、完成させて、実際にシミュレーションを行ってみよう。
下のプログラムは遺伝的浮動をシミュレートするRのプログラムだが、一部、抜け落ちている。また、このプログラムでは、頭の中での置き換えを簡単にするために、オブジェクト(変数)名が、日本語で表示されている。
これらの値を与えて実行すれば、ランダムに選ばれた遺伝子が、次世代の集団の遺伝子頻度にどのように影響するかを、シミュレートする観察集団数の数だけ、色つきの折れ線グラフで表示することができる。
地球上からマラリアが撲滅され、鎌状赤血球貧血症で死ぬことも無くなった場合
drift = function(観察集団数,観察世代数,玉の総数,青玉初期数){ 結果 = c() #結果を入れる空ベクトルを準備 for( i in 1 : ________ ){ 青玉の数 = ________ #青玉の数は観察集団が代わる度に初期値に戻す for( j in 1 : ________ ){ 結果 = append(結果, 青玉の数 / 玉の総数) #青玉の頻度を「結果」ベクトルに入れる #最初の繰り返しでは青玉の初期頻度が入る 青玉計数 = 0 #袋の中の青玉の数を青玉計数に入れる。初期値は0 for( k in 1 : ________ ){ if (runif(1) < 青玉の数 / 玉の総数 ){ #「青玉の数/玉の総数」は青玉の頻度 青玉計数 = 青玉計数 + 1 #青玉計数の値を1つ増やす(青玉を数えるということ) } } 青玉の数 = 青玉計数 #次の世代の袋の中の「青玉の数」に、今数えた「青玉計数」を入れる } } 結果の表 = matrix(結果, nrow = 観察世代数, ncol = 観察集団数) print(結果の表) return(matplot(結果の表, type="l", ylim=c(0,1))) }
drift = function(観察集団数,観察世代数,玉の総数,青玉初期数){ 結果 = c() #結果を入れる空ベクトルを準備 for( i in 1 : 観察集団数 ){ 青玉の数 = 青玉初期数 #青玉の数は観察集団が代わる度に元に戻す for( j in 1 : 観察世代数 ){ 結果 = append(結果, 青玉の数 / 玉の総数) #青玉の頻度を「結果」ベクトルに入れる #最初の繰り返しでは青玉の初期頻度が入る 青玉計数 = 0 #袋の中の青玉の数を青玉計数に入れる。初期値は0 for( k in 1 : 玉の総数 ){ if (runif(1) < 青玉の数 / 玉の総数 ){ #「青玉の数/玉の総数」は青玉の頻度 青玉計数 = 青玉計数 + 1 #青玉計数の値を1つ増やす(青玉を数えるということ) } } 青玉の数 = 青玉計数 #次の世代の袋の中の「青玉の数」に、今数えた「青玉計数」を入れる } } 結果の表 = matrix(結果, nrow = 観察世代数, ncol = 観察集団数) print(結果の表) return(matplot(結果の表, type="l", ylim=c(0,1))) }
「赤玉と青玉の同じ数入っている袋から無作為に10個の玉を取り出したら、青玉が7個入っていた」 ----------------------------------------------------- 上でやった操作には、「10個取り出して青玉かどうか判断する」というところに「繰り返し」が含まれている。 「繰り返し」がはっきりと分かるように説明すると、 1. 袋から玉を一つ取り出す 2. その玉が青玉だったら数える(1つ目だったら「一つ」、2つめは「2つ」..)。赤玉だったら数えない 3. 1 と 2 の操作を10回繰り返すこの部分を大雑把でいいので、プログラミングしてみる。繰り返しはfor文で表現できる
カウンタの値は最初は0にしておく for ( 10回繰り返す ) { if (取り出したのが青玉だったら) { カウンタの値を1増やす } }カウンタのところは代入文で表現できる。for文も、Rで実行できる形式に直す
カウンタ = 0 for ( i in 1:10 ) { if (取り出したのが青玉だったら) { カウンタ = カウンタ + 1 } }
0-1の範囲の乱数を1つ発生させ、それが0.5よりも小さい値だったら、 青玉が取り出されたとみなすあるいは、こんな説明でも良いかもしれない
例えば、袋の中に100個の玉が入っているとき、 青には1-50の、赤には51-100の数字を書いておく 袋から玉を一個とりだして、書いてある数字が50以下なら、青としてカウントする 数字: 1 - 50 : 青 → 乱数: 0-0.5 数字: 51-100: 赤 → 乱数: 0.5-1乱数を1つ発生させるには runif(1) を使って、上のプログラム「取り出したのが青玉だったら」の部分を書き換える
カウンタ = 0 for ( i in 1:10 ) { if (runif(1) < 0.5 ) { カウンタ = カウンタ + 1 } } print(カウンタ) #この命令で'カウンタ'という変数の内容を表示これで10個取り出したうちの青玉の個数を数えるという部分は完成!
上の図で黄色く塗った部分:「袋から取り出した青玉の数を数えるシミュレーションのプログラミング」は終わった。次に、取り出した青玉の割合になるように袋の中の配偶子の割合を変更して、同様の操作を100回繰り返すという部分のプログラミングを考える。上の図で青く塗った囲みの部分がそれに相当する。
繰り返しが含まれているのでfor文を使って書けることは分かるだろう
for ( j in 1:100 ) { #さっきiという変数を使ったので、ここではjを使う ※10個取り出して青玉の数を数える }たったこれだけ。
上で作った青玉の数を数えるプログラムを※のところに入れてみると
for ( j in 1:100 ) { #さっきiという変数を使ったので、ここではjを使う カウンタ = 0 for ( i in 1:10 ) { if (runif(1) < 0.5 ) { カウンタ = カウンタ + 1 } } print(カウンタ) #カウンタの内容を表示 }実際に走らせてみると、、、、???ん?何度やっても0や10に固定しない。
??どこに問題があるか分かるだろうか??問題は、上の図のように、「10個取り出した中の青玉の数を数え、その割合に袋の中の青玉の割合を変更する」ということが反映されていないからだ。取り出した青玉の数は、内側のfor文が終わった後のカウンタの値に入っているので、その頻度を得るには、カウンタを10で割ることで求められる。
青玉の頻度=0.5 #初期値は0.5 for ( j in 1:100 ) { #さっきiという変数を使ったので、ここではjを使う カウンタ = 0 for ( i in 1:10 ) { if (runif(1) < 青玉の頻度 ) { カウンタ = カウンタ + 1 } } 青玉の頻度 = カウンタ/10 #10個の中の青玉の割合を算出 print(カウンタ) #この命令で'カウンタ'という変数の内容を表示 }これを実行すると、何回目かには0か1に固定することがわかる。
青玉の割合=0.5 #初期値は0.5 結果=c() #結果を入れる空ベクトルを準備しておく for ( j in 1:100 ) { #さっきiという変数を使ったので、ここではjを使う カウンタ = 0 for ( i in 1:10 ) { if (runif(1) < 青玉の割合 ) { カウンタ = カウンタ + 1 } } 青玉の割合 = カウンタ/10 #10個の中の青玉の割合を算出 結果=c(j, 青玉の割合) #何回目かという値はjに入っている。青玉の割合と一緒にベクトルに入れる print(結果) }
(0.65, 0.7, 0.75, 0.85, ....)という形式にしておく必要がある。そこで、最初に空ベクトルを1つ作っておき、カウンタの値をベクトルに保存し、最後にplot()でグラフにする。穴埋めにしておくので、完成させて、実行してほしい。
結果=c() #空ベクトル 青玉の頻度=0.5 #初期値は0.5 for ( _ in 1:100 ) { #さっきiという変数を使ったので、ここではjを使う カウンタ = 0 for ( _ in 1:10 ) { if (___(1) < 青玉の頻度 ) { カウンタ = カウンタ + 1 } } 青玉の頻度 = カウンタ/10 #10個の中の青玉の割合を算出 結果=c(結果,青玉の頻度) #青玉の頻度を結果というベクトルに追加 } plot(結果) #最後に結果をグラフにプロット
plot(結果, type="l") #type="l" が折れ線グラフにするオプションに置き換えるだけ。
y軸の目盛りを0から1に固定するには、plot()関数のylimというオプションを使う
結果=c() #空ベクトル 青玉の頻度=0.5 #初期値は0.5 for ( j in 1:100 ) { #さっきiという変数を使ったので、ここではjを使う カウンタ = 0 for ( i in 1:10 ) { if (runif(1) < 青玉の頻度 ) { カウンタ = カウンタ + 1 } } 青玉の頻度 = カウンタ/10 #10個の中の青玉の割合を算出 結果=c(結果,青玉の頻度) #青玉の頻度を結果というベクトルに追加 } plot(結果, type="l", ____=c(0,1)) #★★ylimを使ってy軸の目盛りを0から1に固定する
実行してみると、うまくいってるようだが、1回ずつ、グラフが変わってしまう。グラフを重ねて描くには、par(new=T) というコマンドをplot()の前に使う。もしいくつもグラフを重ねて描いて、グラフが汚くなってしまったら、
frame() か plot.new()
というコマンドを使ってグラフをクリアする。
結果=c() #空ベクトル 青玉の頻度=0.5 #初期値は0.5 for ( j in 1:100 ) { #さっきiという変数を使ったので、ここではjを使う カウンタ = 0 for ( i in 1:10 ) { if (runif(1) < 青玉の頻度 ) { カウンタ = カウンタ + 1 } } 青玉の頻度 = カウンタ/10 #10個の中の青玉の割合を算出 結果=c(結果,青玉の頻度) #青玉の頻度を結果というベクトルに追加 } par(new=T) #グラフを一度クリアする plot(結果, type="l", ____=c(0,1)) #★★ylimを使ってy軸の目盛りを0から1に固定する
drift=function(x){ 青玉の初期値=0.5 #初期値は0.5 for(k in 1:x){ #関数に与えた値の数だけ実験を繰り返す 青玉の頻度=青玉の初期値 結果=c() #空ベクトル for ( j in 1:100 ) { #さっきiという変数を使ったので、ここではjを使う カウンタ = 0 for ( i in 1:10 ) { if (runif(1) < 青玉の頻度 ) { カウンタ = カウンタ + 1 } } 青玉の頻度 = カウンタ/10 #10個の中の青玉の割合を算出 結果=c(結果,青玉の頻度) #青玉の頻度を結果というベクトルに追加 } par(new=T) #グラフを一度クリアする plot(結果, type="l", ylim=c(0,1)) #★★ylimを使ってy軸の目盛りを0から1に固定する } }
上のシミュレーションは集団の遺伝子の数が10の場合だけのシミュレーションだった。そこで、遺伝子の数(集団サイズ)、遺伝子頻度の初期値、繰り返し世代数、繰り返し実験数の全てを指定できるような関数を作ってみよう。複数の引数は、function()の中でカンマを使って指定できる
drift=function(実験回数, 初期頻度,集団サイズ,世代数){ frame() #グラフをクリアする for(k in 1:実験回数){ #関数に与えた実験回数だけ実験を繰り返す 青玉の頻度=初期頻度 結果=c() #空ベクトル for ( j in 1:世代数 ) { #さっきiという変数を使ったので、ここではjを使う カウンタ = 0 for ( i in 1:集団サイズ ) { if (runif(1) < 青玉の頻度 ) { カウンタ = カウンタ + 1 } } 青玉の頻度 = カウンタ/集団サイズ #集団サイズ個の中の青玉の割合を算出 結果=c(結果,青玉の頻度) #青玉の頻度を結果というベクトルに追加 } par(new=T) plot(結果, type="l", ylim=c(0,1)) #★★ylimを使ってy軸の目盛りを0から1に固定する } }
1. 実験繰返し10、1集団での観察世代数500、集団サイズ(遺伝子数)200, 対立遺伝子aの数の初期値100 2. 実験繰返し10、1集団での観察世代数100、集団サイズ(遺伝子数)20, 対立遺伝子aの数の初期値10