7月17日の授業では、班ごとで作業するプロジェクトの成果をPowerPointで発表してもらいます。来週までにプロジェクトごとの班分けとテーマを決定し各班のプロジェクトタイトル、メンバー、リーダー(連絡担当者)を決めて、来週の授業時間に提出してください。
先週は説明の時間が少なかったので、WinShotを用いたスクリーンキャプチャについてもう少し習熟しよう(とはいえ、レポート課題では、ほぼ全員がスクリーンキャプチャと画像の添付に成功していた)。まずはWinShotを立ち上げると、タスクトレイにアイコンが現れる。
JPEGというのは、ある方式で画像ファイルを処理してファイルサイズを小さくした画像の圧縮形式のことだ(参照:IT用語辞典。デジカメの画像等でもよく使われる。WinShotを用いて画面の一部をJPEG方式で保存したい場合、WinShotのアイコンを右クリックし、JPEG方式で保存するためのメニューを表示させる。
Shift+Ctrl+F10 (シフトキーとコントロールキーとF10キーを同時に押す)ことでも可能。WinShotのフォルダの中に画像ファイルができる。
前回説明したが、WordやPower Pointの編集画面に画像を貼り付けたいとき、クリップボードにコピーしてから範囲指定をして貼り付けると便利。
やりたいこと | 検索文字列 | 対象文字列の例 | 置換文字列 | 置換された結果例 | コメント | 追加 |
1行に含まれる全ての文字列を置換 | ^.*$ | abcdefg hijklmn 12345 opqrstu vwzya 98765 | Replaced! | Replaced! Replaced! | 編集 | |
連続する半角スペースをタブに置換 | [ ]+ | abc def hij k | ¥t | abc<tab>def<tab>hij<tab>k | 編集 | |
AまたはKをZに置換 | [AK] | BACK BaKery KABA | Z | BZCZ BaZery ZZBZ | 編集 | |
AまたはKとそれに続く任意の1文字をZに | [AK]. | BACK BaKery KABA | Z | BZZBaZry ZBA | 編集 | |
スペース以外の文字列の連続をtangoに置き換え | [^ ]+ | I am a boy. You are a girl. | tango | tango tango tango tango tango tango tango tango | 編集 | |
1行を行頭からスペースで4つのパートに区切り、順序を逆に並べ替え | ^([^ ]+) ([^ ]+) ([^ ]+) (.*)$ | 12 34 56 78 90 Que sera, sera. Whatever will be. | ¥4 ¥3 ¥2 ¥1 | 78 90 56 34 12 Whatever will be. sera. sera, Que | 編集 |
表にあげた以外の正規表現で同じ操作を行うこともできる
検索文字列の最初においた場合は行頭から始まることを示す ^[A-Z].* で、行頭がアルファベット大文字で始まる任意の文字列 文字集合を表す[ ]の中で最初に置かれた場合、それに続く文字以外を表す [^a-z]+ で、英小文字以外の任意の文字からなる文字列 参考:$は検索文字列の最後に置かれた場合、行末であることを示す [a-z]+$ で、行末に続く英小文字の連続を示す
よく使う項目をツールバーにまとめておくと、操作が非常に楽になる。
ワードの初期設定では、行頭の英文字が勝手に大文字になったり、箇条書きリストを作ると勝手に番号がついたりする。オートコレクトなどの機能はデフォルトでオンになっているので、必要がなければオフにしておく。
トウゲシバ ハチジョウベニシダ ベニシダ スギナ ソテツ イチョウ ドクダミ オニグルミ ハンノキ
Lycopodiaceae ヒカゲノカズラ科 Huperzia serrata (Thunb.) Trevis. トウゲシバ 広義 Equisetaceae トクサ科 Equisetum arvense L. スギナ 標準 Dryopteridaceae オシダ科 Dryopteris caudipinna Nakai ハチジョウベニシダ 標準 Dryopteris erythrosora (D.C.Eaton) Kuntze ベニシダ 標準 Ginkgoaceae イチョウ科 Ginkgo biloba L. イチョウ 標準 Cycadaceae ソテツ科 Cycas revoluta Thunb. ソテツ 標準 Juglandaceae クルミ科 Juglans mandshurica Maxim. var. sieboldiana (Maxim.) Makino オニグルミ 標準 Betulaceae カバノキ科 Alnus japonica (Thunb.) Steud. ハンノキ 標準 Saururaceae ドクダミ科 Houttuynia cordata Thunb. ドクダミ 標準
もしも、
科名(和名) | 科名(学名) | 種名(和名) | 種名(学名) |
ヒカゲノカズラ科 | Lycopodiaceae | トウゲシバ | Huperzia serrata (Thunb.) Trevis. |
・科名と種名が2行になっているので1行にする 検索文字: 科¥n 置換文字: 科¥t (科の後の改行を削除してタブに変換) ・項目毎に全角のスペース「 」で区切られているので、全てタブに変換 検索文字: (←このに全角のスペースが1つ入っている) 置換文字: ¥t ・データの間に1行余分な空白行があるので削除 検索文字: ¥n¥n 置換文字: ¥n
Dryopteridaceae オシダ科 Dryopteris caudipinna Nakai ハチジョウベニシダ Dryopteris erythrosora (D.C.Eaton) Kuntze ベニシダ (←このデータ全体を 右に2カラム移動)
シダ植物 | ||||
1 | ヒカゲノカズラ科 | Lycopodiaceae | トウゲシバ | Huperzia serrata (Thunb.) Trevis. |
2 | トクサ科 | Equisetaceae | スギナ | Equisetum arvense L. |
3 | オシダ科 | Dryopteridaceae | ハチジョウベニシダ | Dryopteris caudipinna Nakai |
4 | オシダ科 | Dryopteridaceae | ベニシダ | Dryopteris erythrosora (D.C.Eaton) Kuntze |
裸子植物 | ||||
5 | イチョウ科 | Ginkgoaceae | イチョウ | Ginkgo biloba L. |
6 | ソテツ科 | Cycadaceae | ソテツ | Cycas revoluta Thunb. |
被子植物 | ||||
7 | クルミ科 | Juglandaceae | オニグルミ | Juglans mandshurica Maxim. var. sieboldiana (Maxim.) Makino |
8 | カバノキ科 | Betulaceae | ハンノキ | Alnus japonica (Thunb.) Steud. |
9 | ドクダミ科 | Saururaceae | ドクダミ | Houttuynia cordata Thunb. |
このレポートの例では、自分で観察した結果を、写真付き解説文にして提出することが求められている。こういう場合も、Winshotを利用してワードに画像を添付して、解説文を書くのが便利(下の例)。
Wordを使えるようになったからといって、良いレポートが書けるわけではない
レポート作成や論文作成には、データを収集、分析して、それを言葉で他人に伝えるという、複雑な作業が含まれている。。たかがワープロという道具が使えるようになったって、良いレポートが書ける訳では無い。
しかし、ワープロを使えば、レポートの見栄えをきれいに仕上げて印刷できるのも事実。読みにくい手書きの原稿よりも、見栄えよく読みやすいレポートにする方が、自分の意見を人に伝えやすいだろう。
そこで、この講義ではレポート作成を例にして、ワープロを使って文書で自分の意見を伝える方法を解説してみる。
伝えたいメッセージ(主張)が無ければ、良いレポートなんて書けやしない
クジラは他の陸生ほ乳類のどのグループに近縁であるかについて、A4 5ページ以内のレポートを作成しなさい というレポート課題が、「進化生物学入門」というコア授業で出されたとする~(注:あくまでもこういうレポート作成方法もあるよという、1つの例です。こうしなさいというわけでは無いからね)
たいていの場合、自分は課題の内容について、予備知識をそれほど持っていない。そこで、このレポートを仕上げるために、どういう作業工程が効率的かを考えると、
あるいは、同様の方法で、採点者がどういうメッセージを欲しがっているかを考える
最初に表示されるのはまさしく、「クジラ類と偶蹄類の系統解析」というページ。「しめしめ日本語で書かれたページがあったのだから、この内容をコピペして提出しよう。。。」なんていうのはダメ。ここでやることは、自分がレポートで主張する内容を一言で表すこと。今のページを読んでみると、「クジラと偶蹄目の系統関係は議論の的だったのだけど、レトロポゾンを使った系統解析でクジラは偶蹄目のクレードに含まれ、カバと近縁であることが分かった」と書いてある。「これでいけるじゃん」と思ったのなら、自分の主張したいメッセージを「クジラはカバに近縁だった」とする。
たとえば、「クジラはカバに近縁だった」というメッセージを自分が主張すると決めた でも、「そんなのどうだっていいじゃん」と思われるようではダメ。「クジラがカバ」に近縁であることが どうして問題になっており、それがどうやって解決されたかということを考える
このとき、先ほどGoogle検索でヒットした「クジラ類と偶蹄類の系統解析」というページをそのままコピーして、「ハイ、できました」ではダメ。そのページは、研究した本人のページであり、一般向けに証拠をはしょって書いてあるためレポートには不向き。ではどうするか。
大切なのは、「自分のストーリーで人を納得させられるもの」を作ること。Google検索結果からのコピペはダメだけど、書いてある内容が事実ならば、話しの流れも事実のはず(書いた人が間違ってなければね..)。
ウェブページや教科書を読んで、自分のメッセージを主張するのに相応しいストーリーを考える ウェブページやレビューに書かれた内容が事実なら、自分がそのストーリーで主張しても、パクリではなく、事実の主張。
(でも、ウェブページとかには間違いも多いので注意)
上の例だと、「クジラ類と偶蹄類の系統解析」に書かれている内容は事実であると判断して クジラ類の系統関係はよく分かっていなかった →化石証拠から偶蹄類に近いということが分かってきた →塩基配列を用いた分子系統解析は、用いるサンプルや遺伝子、解析方法で異なる結果を提出した →レトロポゾンの利用で、クジラは偶蹄類のクレードに含まれ、さらに、カバに近縁であることが分かった、 また、同様の結果を示唆する化石データも得られた というストーリーを作った
証拠は、自然科学関係のレポートの場合、原著論文が最も良い。でも、英語を読むのは大変だったら、正しいことを書いてある(と判断できる)日本語の教科書で引用している事実を、「孫引き」したくなるかもしれない。あまりお勧めしないし、日本語で書かれた教科書で引用された原著論文が正しいと判断できないと、自分のストーリー展開の証拠には使えない。でも、その引用が事実を引用しているものであり、正しい方法で引用されている場合、「孫引き」であることを第三者が判断するのは、けっこう難しい。(だからと言って孫引きせよと勧めているわけじゃないからね)。
証拠の示し方は、文章の後に引用文献を明示したり、図表の番号を引用したりする。
これまでの化石データを用いた研究で、偶蹄目は単系統群であり、 鯨はその姉妹群であることが示唆されてきた(Xxxx 19xx, 図1)。 〔このとき、Xxxx 19xx というのは、偶蹄目が単系統でクジラがその姉妹群であることを 主張した論文。図1はそこから引用した図(図のキャプションでも引用を明示すること)〕
以前も紹介しましたが、下の本は、レポートを書くということについて、具体的に分かりやすくまとめられています。
戸田山 和久. 論文の教室—レポートから卒論まで. 297ページ. 出版社: 日本放送出版協会 (2002/11)
(あと、今日Google検索をして見つけたんですが、テクニカルライター・冨永敦子さんの「プロから学ぶ「分かりやすい文章の書き方」講座」も参考になりそうです。)
Power Pointはプレゼンテーションツールとして、非常にポピュラーなものになりました。デジタルプロジェクタの発達と共に、我々教員も、授業でPower Pointを使うことがよくあります。皆さんも、授業で、Power Pointが使われるところを見ているから、どんなことができ、どんな場合に使われるかは、だいたい、想像がつくと思います。
では実際にプレゼンテーション用のスライドを作るには、どんなことに注意をすればいいでしょうか?
プレゼンテーションはレポートと違って、およそ10分ぐらいの間に、スライドと言葉を使って、自分の主張を相手に伝えなければなりません。時間が限られているし、使える手段がスライドと話し言葉しかないので、ストーリーをしっかり作っておくことがとても重要です。
スライドを作るときの留意点:(市販の本にもいろいろ書かれているし、Google検索すると山ほどヒットすると思うので、ごく簡単に説明します)
Power Pointを起動すると、すぐに、白紙のスライド画面が開く。この白紙のプレートの上に、文字や図を配置する。ほとんどの操作がWordと共通。特に、Wordでやったテキストボックスによる文字入力は、Power Pointで文字を入力する場合の、基本操作。
./07
*第6回授業・基本課題 **氏名: **課題への回答 -今日の授業の進み方は?(はやい、丁度いい、おそい) --回答: -今日の授業の難しさはどう感じましたか(簡単 丁度いい 難しい): --回答: -難しいと答えた人は、特にどの点が難しかったですか?: --回答: -今日の授業は(分かった 半分ぐらいは分かった 分からなかった): --回答: -分からないと答えた人は、特にどの点が分からなかったですか?: --回答: -今日の講義で分からなかった用語があったら挙げてください: --回答: -授業に関する要望・質問があったらなんでもどうぞ: --回答: ***課題2. 細胞小器官の模式図 -&ref(./XXXXXXXX.jpg,50%); ^^^^^^^^^^ページに添付したJPEG形式のファイル名と同じにすること
&ref(./ファイル名);
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