理数大好き学生応援プロジェクト・特別実験I

1. 野外調査演習

野外調査とは

野外調査は、ほとんど全ての生物多様性研究において行われる、最も基本的な研究活動です。対象とする生物や、調査地域によって、野外調査は様々な方法で行われますが、全ての調査は概ね、次の3つの段階を経て計画されます。

例:メキシコにおけるVigna luteolaの調査

以下は2008年にメキシコで、Vigna luteolaという植物の調査をおこなったときの手順です。

この実習で目的とするところ

自ら設定した観察目標に従って、野外調査の実際を体験する

上で説明した野外調査の3つのステップに従って、野外調査の実際の手順を体験します。

観察成果

2. 琉球の生物はどこから来たのか?

西表島は島であるが、大陸島(外洋に浮かぶ海洋島に対してこう呼ばれる)であり、かつては、台湾や中国大陸と陸続きであった時代もあると言われている。このような島に、イリオモテヤマネコなどの固有種も含めて、独特の生物群集が成立している。このような生物群集がどのようにして形成されてきたのかを考えるには、これらの生物種が、どこからこの島にやってきたかを考えることが重要になる。そこで、本実習では、実際に西表島で観察した生物種について、その世界的な分布を調べ、その情報を基にして、対象とした生物群集がどのようにして形成されたかを考察する。
方法は、以下の通り。

以上を考えた上で、興味のある生物群(群集)を各自選定しておいてください。群集と行っても、数種から10種程度のグループを想定しています。
調査の場所については:西表島島内の、海岸、林縁部、河畔林、森林、マングローブ、河川、予定中の調査は:昆虫の採集、昆虫の灯下採集、夜間のライトセンサス を考えています。