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// &size(14){Wordを使えるようになったからといって、良いレポートが書けるわけではない};
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//レポート作成や論文作成には、データを収集、分析して、それを%%%言葉で%%%他人に伝えるという、複雑な作業が含まれている。。たかがワープロという道具が使えるようになったって、良いレポートが書ける訳では無い。
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//しかし、ワープロを使えば、レポートの見栄えをきれいに仕上げて印刷できるのも事実。読みにくい手書きの原稿よりも、見栄えよく読みやすいレポートにする方が、自分の意見を人に伝えやすいだろう。~
//そこで、この講義ではレポート作成を例にして、ワープロを使って文書で自分の意見を伝える方法を解説してみる。

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//***Word以前の問題: レポートにはメッセージが不可欠[#z34fe490]
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//&size(16){伝えたいメッセージ(主張)が無ければ、良いレポートなんて書けやしない};
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//-''レポートの例''~
// 例えば、
// クジラは他の陸生ほ乳類のどのグループに近縁であるかについて、A4 5ページ以内のレポートを作成しなさい
// というレポート課題が、「進化生物学入門」というコア授業で出されたとする~
//(注:あくまでもこういうレポート作成方法もあるよという、1つの例です。''こうしなさいというわけでは無い''からね)~
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// たいていの場合、自分は課題の内容について、予備知識をそれほど持っていない。そこで、このレポートを仕上げるために、どういう作業工程が効率的かを考えると、
//+''いろんなデータを集め、自分がそのレポートで主張したいメッセージを考える''
//~ あるいは、同様の方法で、採点者がどういうメッセージを欲しがっているかを考える
//~最初に表示されるのはまさしく、「クジラ類と偶蹄類の系統解析」というページ。「しめしめ日本語で書かれたページがあったのだから、この内容をコピペして提出しよう。。。」なんていうのはダメ。ここでやることは、自分がレポートで主張する内容を一言で表すこと。今のページを読んでみると、「クジラと偶蹄目の系統関係は議論の的だったのだけど、レトロポゾンを使った系統解析でクジラは偶蹄目のクレードに含まれ、カバと近縁であることが分かった」と書いてある。「これでいけるじゃん」と思ったのなら、自分の主張したいメッセージを「クジラはカバに近縁だった」とする。
//+''読み手が納得してくれるよう''に、自分の主張を筋道立てて整理し、話しの流れを作る
//--Web上の読み物や、レビューや、教科書から、自分でストーリーを作る。伝えたいメッセージは上で決めたのだから、そのメッセージを聞いた人が「なるほど」とか「へぇー」と思うように、論理を展開する
//--ストーリー作りに必要な拠とその他の資料は、後で使えるように整理しておく
//--話しの流れの例をいくつか:[[→文例参照>http://bean.bio.chiba-u.jp/lab/index.php?%E6%8E%88%E6%A5%AD%2FH19%2F%E6%83%85%E5%A0%B1%E5%87%A6%E7%90%86%2F06#cc11d97c]]
//-''どうやって話しの流れを作ったか:''
// たとえば、「クジラはカバに近縁だった」というメッセージを自分が主張すると決めた
// でも、「そんなのどうだっていいじゃん」と思われるようではダメ。「クジラがカバ」に近縁であることが
// どうして問題になっており、それがどうやって解決されたかということを考える
//~このとき、先ほどGoogle検索でヒットした「クジラ類と偶蹄類の系統解析」というページをそのままコピーして、「ハイ、できました」ではダメ。そのページは、研究した本人のページであり、一般向けに証拠をはしょって書いてあるためレポートには不向き。ではどうするか。
//~大切なのは、「自分のストーリーで人を納得させられるもの」を作ること。Google検索結果からのコピペはダメだけど、書いてある内容が事実ならば、話しの流れも事実のはず(書いた人が間違ってなければね..)。
// ウェブページや教科書を読んで、自分のメッセージを主張するのに相応しいストーリーを考える
// ウェブページやレビューに書かれた内容が事実なら、自分がそのストーリーで主張しても、パクリではなく、事実の主張。
//~(でも、ウェブページとかには間違いも多いので注意)
// 上の例だと、「クジラ類と偶蹄類の系統解析」に書かれている内容は事実であると判断して
//  クジラ類の系統関係はよく分かっていなかった
//  →化石証拠から偶蹄類に近いということが分かってきた
//  →塩基配列を用いた分子系統解析は、用いるサンプルや遺伝子、解析方法で異なる結果を提出した
//  →レトロポゾンの利用で、クジラは偶蹄類のクレードに含まれ、さらに、カバに近縁であることが分かった、
//    また、同様の結果を示唆する化石データも得られた
// というストーリーを作った
//-''重要な証拠を提示して、自分の主張を裏付ける''
//--証拠の例をいくつか:[[→文例参照>http://bean.bio.chiba-u.jp/lab/index.php?%E6%8E%88%E6%A5%AD%2FH19%2F%E6%83%85%E5%A0%B1%E5%87%A6%E7%90%86%2F06#cc11d97c]]~
//~証拠は、自然科学関係のレポートの場合、原著論文が最も良い。でも、英語を読むのは大変だったら、正しいことを書いてある(と判断できる)日本語の教科書で引用している事実を、「孫引き」したくなるかもしれない。あまりお勧めしないし、日本語で書かれた教科書で引用された原著論文が正しいと判断できないと、自分のストーリー展開の証拠には使えない。でも、その引用が事実を引用しているものであり、正しい方法で引用されている場合、「孫引き」であることを第三者が判断するのは、けっこう難しい。(だからと言って孫引きせよと勧めているわけじゃないからね)。
//~証拠の示し方は、文章の後に引用文献を明示したり、図表の番号を引用したりする。
// これまでの化石データを用いた研究で、偶蹄目は単系統群であり、
// 鯨はその姉妹群であることが示唆されてきた(Xxxx 19xx, 図1)。
// 〔このとき、Xxxx 19xx というのは、偶蹄目が単系統でクジラがその姉妹群であることを
//   主張した論文。図1はそこから引用した図(図のキャプションでも引用を明示すること)〕
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//***レポートの書き方、参考書 [#b6a32f34]
//以前も紹介しましたが、下の本は、レポートを書くということについて、具体的に分かりやすくまとめられています。
//~&ref(授業/H19/情報処理/06/CV098.jpg,50%);
//~戸田山 和久. [[論文の教室—レポートから卒論まで.>http://www.amazon.co.jp/%E8%AB%96%E6%96%87%E3%81%AE%E6%95%99%E5%AE%A4%E2%80%95%E3%83%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%8B%E3%82%89%E5%8D%92%E8%AB%96%E3%81%BE%E3%81%A7-%E6%88%B8%E7%94%B0%E5%B1%B1-%E5%92%8C%E4%B9%85/dp/4140019549/ref=pd_bbs_sr_1/250-9053692-1815432?ie=UTF8&s=books&qid=1177570406&sr=8-1]] 297ページ. 出版社: 日本放送出版協会 (2002/11)
//~(あと、今日Google検索をして見つけたんですが、[[テクニカルライター・冨永敦子さん>http://www.tomi0730.com/]]の「[[プロから学ぶ「分かりやすい文章の書き方」講座>http://www.tomi0730.com/]]」も参考になりそうです。)

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//**課題3.予習 班ごとのプロジェクトの相談と企画書の提出 [#of9c137c]
//+今日の授業でテーマごとに班分けをしもらいました(各班5名を目安。多すぎる場合は2つに分割)。
//+代表者を1名も決めて貰っているはずです
//+班ごとに、次の項目を相談して、プロジェクトの企画書をMSWordで作成し、梶田まで添付書類で提出してください。
//+企画書に含む項目:
//--プロジェクトタイトル:
//--メンバーの氏名
//--プロジェクトの概要(100文字以上)
//--プロジェクトの魅力(100文字以上)
//+Wordの機能を使って指定すべき書式
//--タイトル、見出し、内容はそれぞれ読み手に分かりやすいよう、書式(文字の大きさ、書体など)に配慮してください。
//-予習内容:
//--ワードによる書式つきレポート作成