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//
// &size(14){Wordを使えるようになったからといって、良いレポートが書けるわけではない};
//
//レポート作成や論文作成には、データを収集、分析して、それを%%%言葉で%%%他人に伝えるという、複雑な作業が含まれている。。たかがワープロという道具が使えるようになったって、良いレポートが書ける訳では無い。
//
//しかし、ワープロを使えば、レポートの見栄えをきれいに仕上げて印刷できるのも事実。読みにくい手書きの原稿よりも、見栄えよく読みやすいレポートにする方が、自分の意見を人に伝えやすいだろう。~
//そこで、この講義ではレポート作成を例にして、ワープロを使って文書で自分の意見を伝える方法を解説してみる。
#contents

//
//***Word以前の問題: レポートにはメッセージが不可欠[#z34fe490]
//
//&size(16){伝えたいメッセージ(主張)が無ければ、良いレポートなんて書けやしない};
//
//-''レポートの例''~
// 例えば、
// クジラは他の陸生ほ乳類のどのグループに近縁であるかについて、A4 5ページ以内のレポートを作成しなさい
// というレポート課題が、「進化生物学入門」というコア授業で出されたとする~
//(注:あくまでもこういうレポート作成方法もあるよという、1つの例です。''こうしなさいというわけでは無い''からね)~
//
// たいていの場合、自分は課題の内容について、予備知識をそれほど持っていない。そこで、このレポートを仕上げるために、どういう作業工程が効率的かを考えると、
//+''いろんなデータを集め、自分がそのレポートで主張したいメッセージを考える''
//~ あるいは、同様の方法で、採点者がどういうメッセージを欲しがっているかを考える
//~最初に表示されるのはまさしく、「クジラ類と偶蹄類の系統解析」というページ。「しめしめ日本語で書かれたページがあったのだから、この内容をコピペして提出しよう。。。」なんていうのはダメ。ここでやることは、自分がレポートで主張する内容を一言で表すこと。今のページを読んでみると、「クジラと偶蹄目の系統関係は議論の的だったのだけど、レトロポゾンを使った系統解析でクジラは偶蹄目のクレードに含まれ、カバと近縁であることが分かった」と書いてある。「これでいけるじゃん」と思ったのなら、自分の主張したいメッセージを「クジラはカバに近縁だった」とする。
//+''読み手が納得してくれるよう''に、自分の主張を筋道立てて整理し、話しの流れを作る
//--Web上の読み物や、レビューや、教科書から、自分でストーリーを作る。伝えたいメッセージは上で決めたのだから、そのメッセージを聞いた人が「なるほど」とか「へぇー」と思うように、論理を展開する
//--ストーリー作りに必要な拠とその他の資料は、後で使えるように整理しておく
//--話しの流れの例をいくつか:[[→文例参照>http://bean.bio.chiba-u.jp/lab/index.php?%E6%8E%88%E6%A5%AD%2FH19%2F%E6%83%85%E5%A0%B1%E5%87%A6%E7%90%86%2F06#cc11d97c]]
//-''どうやって話しの流れを作ったか:''
// たとえば、「クジラはカバに近縁だった」というメッセージを自分が主張すると決めた
// でも、「そんなのどうだっていいじゃん」と思われるようではダメ。「クジラがカバ」に近縁であることが
// どうして問題になっており、それがどうやって解決されたかということを考える
//~このとき、先ほどGoogle検索でヒットした「クジラ類と偶蹄類の系統解析」というページをそのままコピーして、「ハイ、できました」ではダメ。そのページは、研究した本人のページであり、一般向けに証拠をはしょって書いてあるためレポートには不向き。ではどうするか。
//~大切なのは、「自分のストーリーで人を納得させられるもの」を作ること。Google検索結果からのコピペはダメだけど、書いてある内容が事実ならば、話しの流れも事実のはず(書いた人が間違ってなければね..)。
// ウェブページや教科書を読んで、自分のメッセージを主張するのに相応しいストーリーを考える
// ウェブページやレビューに書かれた内容が事実なら、自分がそのストーリーで主張しても、パクリではなく、事実の主張。
//~(でも、ウェブページとかには間違いも多いので注意)
// 上の例だと、「クジラ類と偶蹄類の系統解析」に書かれている内容は事実であると判断して
//  クジラ類の系統関係はよく分かっていなかった
//  →化石証拠から偶蹄類に近いということが分かってきた
//  →塩基配列を用いた分子系統解析は、用いるサンプルや遺伝子、解析方法で異なる結果を提出した
//  →レトロポゾンの利用で、クジラは偶蹄類のクレードに含まれ、さらに、カバに近縁であることが分かった、
//    また、同様の結果を示唆する化石データも得られた
// というストーリーを作った
//-''重要な証拠を提示して、自分の主張を裏付ける''
//--証拠の例をいくつか:[[→文例参照>http://bean.bio.chiba-u.jp/lab/index.php?%E6%8E%88%E6%A5%AD%2FH19%2F%E6%83%85%E5%A0%B1%E5%87%A6%E7%90%86%2F06#cc11d97c]]~
//~証拠は、自然科学関係のレポートの場合、原著論文が最も良い。でも、英語を読むのは大変だったら、正しいことを書いてある(と判断できる)日本語の教科書で引用している事実を、「孫引き」したくなるかもしれない。あまりお勧めしないし、日本語で書かれた教科書で引用された原著論文が正しいと判断できないと、自分のストーリー展開の証拠には使えない。でも、その引用が事実を引用しているものであり、正しい方法で引用されている場合、「孫引き」であることを第三者が判断するのは、けっこう難しい。(だからと言って孫引きせよと勧めているわけじゃないからね)。
//~証拠の示し方は、文章の後に引用文献を明示したり、図表の番号を引用したりする。
// これまでの化石データを用いた研究で、偶蹄目は単系統群であり、
// 鯨はその姉妹群であることが示唆されてきた(Xxxx 19xx, 図1)。
// 〔このとき、Xxxx 19xx というのは、偶蹄目が単系統でクジラがその姉妹群であることを
//   主張した論文。図1はそこから引用した図(図のキャプションでも引用を明示すること)〕
//
//***レポートの書き方、参考書 [#b6a32f34]
//以前も紹介しましたが、下の本は、レポートを書くということについて、具体的に分かりやすくまとめられています。
//~&ref(授業/H19/情報処理/06/CV098.jpg,50%);
//~戸田山 和久. [[論文の教室—レポートから卒論まで.>http://www.amazon.co.jp/%E8%AB%96%E6%96%87%E3%81%AE%E6%95%99%E5%AE%A4%E2%80%95%E3%83%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%8B%E3%82%89%E5%8D%92%E8%AB%96%E3%81%BE%E3%81%A7-%E6%88%B8%E7%94%B0%E5%B1%B1-%E5%92%8C%E4%B9%85/dp/4140019549/ref=pd_bbs_sr_1/250-9053692-1815432?ie=UTF8&s=books&qid=1177570406&sr=8-1]] 297ページ. 出版社: 日本放送出版協会 (2002/11)
//~(あと、今日Google検索をして見つけたんですが、[[テクニカルライター・冨永敦子さん>http://www.tomi0730.com/]]の「[[プロから学ぶ「分かりやすい文章の書き方」講座>http://www.tomi0730.com/]]」も参考になりそうです。)
**第7回授業の獲得目標:&worried; [#n4f9cedb]
-1. WinShotを用いたスクリーンキャプチャの方法に習熟する
-2.  正規表現:後方参照に慣れる
-3.  Wordを使った文書作成に習熟する
-4. WordとPower Pointで共通する画像編集操作を習得する

//
//**課題3.予習 班ごとのプロジェクトの相談と企画書の提出 [#of9c137c]
//+今日の授業でテーマごとに班分けをしもらいました(各班5名を目安。多すぎる場合は2つに分割)。
//+代表者を1名も決めて貰っているはずです
//+班ごとに、次の項目を相談して、プロジェクトの企画書をMSWordで作成し、梶田まで添付書類で提出してください。
//+企画書に含む項目:
//--プロジェクトタイトル:
//--メンバーの氏名
//--プロジェクトの概要(100文字以上)
//--プロジェクトの魅力(100文字以上)
//+Wordの機能を使って指定すべき書式
//--タイトル、見出し、内容はそれぞれ読み手に分かりやすいよう、書式(文字の大きさ、書体など)に配慮してください。
//-予習内容:
//--ワードによる書式つきレポート作成
**プロジェクト関係の相談 [#t6f2ce6b]
 7月17日の授業では、班ごとで作業するプロジェクトの成果をPowerPointで発表してもらいます。来週までにプロジェクトごとの班分けとテーマを決定し各班のプロジェクトタイトル、メンバー、リーダー(連絡担当者)を決めて、来週の授業時間に提出してください。

**WinShotを用いたスクリーンキャプチャ(画面の取り込み)⌣ [#g218e828]
先週は説明の時間が少なかったので、WinShotを用いたスクリーンキャプチャについてもう少し習熟しよう(とはいえ、レポート課題では、ほぼ全員がスクリーンキャプチャと画像の添付に成功していた)。まずはWinShotを立ち上げると、タスクトレイにアイコンが現れる。
***JPEG保存 [#p316cd1b]
JPEGというのは、ある方式で画像ファイルを処理してファイルサイズを小さくした画像の圧縮形式のことだ(参照:[[IT用語辞典>http://e-words.jp/w/JPEG.html]]。デジカメの画像等でもよく使われる。WinShotを用いて画面の一部をJPEG方式で保存したい場合、WinShotのアイコンを右クリックし、JPEG方式で保存するためのメニューを表示させる。~
&ref(./#07_2.gif,50%);~
-画面の一部をマウスで指定して保存したいときは、「矩形範囲指定」を選び、マウスで切り取りたい範囲をドラッグ(前回課題の操作)
-画面全体を保存したい場合、「デスクトップ」を選ぶ。デスクトップの保存は、
 Shift+Ctrl+F10 (シフトキーとコントロールキーとF10キーを同時に押す)
ことでも可能。WinShotのフォルダの中に画像ファイルができる。~
(コンピュータによっては、キーボードの「PrintScreen」を押すことでも可能)~
範囲指定が必要無いので、アプリケーションの実行中などに画面を取り込めるので、便利。
***クリップボードにコピー [#w9e9ae02]
前回説明したが、WordやPower Pointの編集画面に画像を貼り付けたいとき、クリップボードにコピーしてから範囲指定をして貼り付けると便利。~
&ref(./#07_1.gif,50%);

**正規表現熟語集:後方参照に慣れる ⌣[#z31b6aa4]
#table_edit(../regex_table)
~表にあげた以外の正規表現で同じ操作を行うこともできる
-^には2つの意味があるので注意
 検索文字列の最初においた場合は行頭から始まることを示す
   ^[A-Z].* で、行頭がアルファベット大文字で始まる任意の文字列
 文字集合を表す[ ]の中で最初に置かれた場合、それに続く文字以外を表す
   [^a-z]+     で、英小文字以外の任意の文字からなる文字列
 参考:$は検索文字列の最後に置かれた場合、行末であることを示す
   [a-z]+$  で、行末に続く英小文字の連続を示す

**Wordを使った文書作成に習熟する [#f5b39e25]
***ツールバーのカスタマイズ [#y64dbefb]
よく使う項目をツールバーにまとめておくと、操作が非常に楽になる。~
&ref(./#07_3.gif,50%);
-常にツールバーに表示されていると便利な項目
--書式のコピー・ペースト
--太字・斜体・下線・上付き文字・下付き文字・書式設定・罫線・書式・ズーム・フォント・サイズ・文字を大きく・文字を小さく・文字色・蛍光ペン


***初期設定で余分な機能をオフ [#ve6ea8b0]
ワードの初期設定では、行頭の英文字が勝手に大文字になったり、箇条書きリストを作ると勝手に番号がついたりする。オートコレクトなどの機能はデフォルトでオンになっているので、必要がなければオフにしておく。
&ref(./#07_3.gif,50%);&ref(./#07_3.gif,50%);

***応用例:実例を用いた解説 [#l4a0d8f4]
-植物リスト作成:YListの植物リスト作成機能を利用する
--YListの詳細検索画面にアクセス
---http://bean.bio.chiba-u.jp/bgplants/ylist_srch_fine.html
---検索範囲で「全データ」をチェックして、「一括検索・学名付き種名リストの自動作成」のウィンドウに、全角文字・カタカナ書きの植物種名リストをペーストする。(注:園芸品種はデータベースに入っていない)
 トウゲシバ
 ハチジョウベニシダ
 ベニシダ
 スギナ
 ソテツ
 イチョウ
 ドクダミ
 オニグルミ
 ハンノキ
---検索結果をコピーしてK2Editorにペースト。
 Lycopodiaceae ヒカゲノカズラ科
 Huperzia serrata (Thunb.) Trevis.  トウゲシバ 広義 
 
 Equisetaceae トクサ科
 Equisetum arvense L.  スギナ 標準 
 
 Dryopteridaceae オシダ科
 Dryopteris caudipinna Nakai  ハチジョウベニシダ 標準 
 
 Dryopteris erythrosora (D.C.Eaton) Kuntze  ベニシダ 標準 
 
 Ginkgoaceae イチョウ科
 Ginkgo biloba L.  イチョウ 標準 
 
 Cycadaceae ソテツ科
 Cycas revoluta Thunb.  ソテツ 標準 
 
 Juglandaceae クルミ科
 Juglans mandshurica Maxim. var. sieboldiana (Maxim.) Makino  オニグルミ 標準 
 
 Betulaceae カバノキ科
 Alnus japonica (Thunb.) Steud.  ハンノキ 標準 
 
 Saururaceae ドクダミ科
 Houttuynia cordata Thunb.  ドクダミ 標準 

---「標準」や「広義」などの不要な文字を削除。指定されている形式に合うように、正規表現検索、置換を行う。
~もしも、
|科名(和名)|科名(学名)|種名(和名)|種名(学名)|
|ヒカゲノカズラ科|Lycopodiaceae|トウゲシバ|Huperzia serrata (Thunb.) Trevis.|
というような表を求められているのなら、まず、科の和名、科名、和名、学名という項目ごとにタブで区切る
 ・科名と種名が2行になっているので1行にする
   検索文字: 科¥n  置換文字: 科¥t  (科の後の改行を削除してタブに変換)
 ・項目毎に全角のスペース「 」で区切られているので、全てタブに変換
   検索文字:  (←このに全角のスペースが1つ入っている)  置換文字: ¥t
 ・データの間に1行余分な空白行があるので削除
   検索文字: ¥n¥n 置換文字: ¥n
---エクセルにペーストすると、同じ科に2つの植物がある場合は、カラムが揃っていないので、カット・ペースト、コピー・ペーストで修正
 Dryopteridaceae	オシダ科	 Dryopteris caudipinna Nakai	 ハチジョウベニシダ		
 Dryopteris erythrosora (D.C.Eaton) Kuntze	 ベニシダ (←このデータ全体を 右に2カラム移動)
---エクセルで列の順番をカット・挿入で入れ替えれて、「シダ植物」、「裸子植物」、「被子植物」などの行を挿入して、必要に応じて番号をつけるとか、見出しをつけるなどすればできあがり
||シダ植物||||
|1|ヒカゲノカズラ科|Lycopodiaceae|トウゲシバ|Huperzia serrata (Thunb.) Trevis.|
|2|トクサ科|Equisetaceae|スギナ|Equisetum arvense L.|
|3|オシダ科|Dryopteridaceae|ハチジョウベニシダ|Dryopteris caudipinna Nakai|
|4|オシダ科|Dryopteridaceae|ベニシダ|Dryopteris erythrosora (D.C.Eaton) Kuntze|
||裸子植物||||
|5|イチョウ科|Ginkgoaceae|イチョウ|Ginkgo biloba L.|
|6|ソテツ科|Cycadaceae|ソテツ|Cycas revoluta Thunb.|
||被子植物||||
|7|クルミ科|Juglandaceae|オニグルミ|Juglans mandshurica Maxim. var. &br; sieboldiana (Maxim.) Makino|
|8|カバノキ科|Betulaceae|ハンノキ|Alnus japonica (Thunb.) Steud.|
|9|ドクダミ科|Saururaceae|ドクダミ|Houttuynia cordata Thunb.|
---エクセルからワードにペーストして、文字の大きさなどの書式を必要に応じて整える
---リスト作成の方法のところで、「YListを利用した」と書いて、参考文献にYListのURLを挙げておけば文句なし!&size(10){(...自分で学名を一つ一つ調べることを目的にした実習だと、来年から、「YListの利用を禁止します」なんていう指定があるかも知れないけれど。。。)};

-画像データ(デジカメ画像)の添付と解説の付け方
~このレポートの例では、自分で観察した結果を、写真付き解説文にして提出することが求められている。こういう場合も、Winshotを利用してワードに画像を添付して、解説文を書くのが便利(下の例)。~
&ref(授業/H19/情報処理/07/Untitled-7.gif,80%);
-【画像ファイルの操作】
--観察した植物の画像(デジカメ画像)を準備する。右の画像ファイルを自分で撮影した植物の画像だとして、説明を続ける。(例:[[Deutzia.jpg>http://bean.bio.chiba-u.jp/lab/index.php?plugin=attach&pcmd=open&file=Deutzia.jpg&refer=%E6%8E%88%E6%A5%AD%2FH19%2F%E6%83%85%E5%A0%B1%E5%87%A6%E7%90%86%2F07]]を右クリックしてダウンロードする。)
--撮影した写真をダブルクリックすると、プレビューか何かのソフトで画像が表示される。使っているコンピュータで、どういう画像編集ソフトを利用しているかによって、開き方が違う。
--開いたら、画像の拡大・縮小機能でじっさいに使いたい大きさよりも少し大きめにしておく。
--WinShotで「クリップボードにコピー/矩形範囲選択」を選び、提出用に使いたい範囲を選択する。

-【Wordでの操作:本文内への図の挿入】
--WinShotでクリップボードにコピーした画像データを、Wordのページに貼り付ける
---もし、画面に「図」のツールバー&ref(授業/H19/情報処理/07/zu_tool.gif);が出ていなかったら、「表示/ツールバー/図」で表示させる。
--貼り付けた図をクリックして選択したら、「図」ツールバーから「テキストの折り返しアイコン」&ref(授業/H19/情報処理/07/Untitled-1.gif);をクリックして、「四角」を選ぶ。
--図の大きさを適当に変更しながら、説明文を入力する。
 図の大きさを変えるときには、Shiftキーを押しながら図の4角の白四角をドラッグすると、
 縦横の比率が保たれたまま図を拡大・縮小できる


 &size(14){Wordを使えるようになったからといって、良いレポートが書けるわけではない};

レポート作成や論文作成には、データを収集、分析して、それを%%%言葉で%%%他人に伝えるという、複雑な作業が含まれている。。たかがワープロという道具が使えるようになったって、良いレポートが書ける訳では無い。

しかし、ワープロを使えば、レポートの見栄えをきれいに仕上げて印刷できるのも事実。読みにくい手書きの原稿よりも、見栄えよく読みやすいレポートにする方が、自分の意見を人に伝えやすいだろう。~
そこで、この講義ではレポート作成を例にして、ワープロを使って文書で自分の意見を伝える方法を解説してみる。


***Word以前の問題: レポートにはメッセージが不可欠 [#z145309b]

&size(16){伝えたいメッセージ(主張)が無ければ、良いレポートなんて書けやしない};

-''レポートの例''~
 例えば、
 クジラは他の陸生ほ乳類のどのグループに近縁であるかについて、A4 5ページ以内のレポートを作成しなさい
 というレポート課題が、「進化生物学入門」というコア授業で出されたとする~
(注:あくまでもこういうレポート作成方法もあるよという、1つの例です。''こうしなさいというわけでは無い''からね)~

 たいていの場合、自分は課題の内容について、予備知識をそれほど持っていない。そこで、このレポートを仕上げるために、どういう作業工程が効率的かを考えると、
+''いろんなデータを集め、自分がそのレポートで主張したいメッセージを考える''
~ あるいは、同様の方法で、採点者がどういうメッセージを欲しがっているかを考える
~最初に表示されるのはまさしく、「クジラ類と偶蹄類の系統解析」というページ。「しめしめ日本語で書かれたページがあったのだから、この内容をコピペして提出しよう。。。」なんていうのはダメ。ここでやることは、自分がレポートで主張する内容を一言で表すこと。今のページを読んでみると、「クジラと偶蹄目の系統関係は議論の的だったのだけど、レトロポゾンを使った系統解析でクジラは偶蹄目のクレードに含まれ、カバと近縁であることが分かった」と書いてある。「これでいけるじゃん」と思ったのなら、自分の主張したいメッセージを「クジラはカバに近縁だった」とする。
+''読み手が納得してくれるよう''に、自分の主張を筋道立てて整理し、話しの流れを作る
--Web上の読み物や、レビューや、教科書から、自分でストーリーを作る。伝えたいメッセージは上で決めたのだから、そのメッセージを聞いた人が「なるほど」とか「へぇー」と思うように、論理を展開する
--ストーリー作りに必要な拠とその他の資料は、後で使えるように整理しておく
--話しの流れの例をいくつか:[[→文例参照>http://bean.bio.chiba-u.jp/lab/index.php?%E6%8E%88%E6%A5%AD%2FH19%2F%E6%83%85%E5%A0%B1%E5%87%A6%E7%90%86%2F06#cc11d97c]]
-''どうやって話しの流れを作ったか:''
 たとえば、「クジラはカバに近縁だった」というメッセージを自分が主張すると決めた
 でも、「そんなのどうだっていいじゃん」と思われるようではダメ。「クジラがカバ」に近縁であることが
 どうして問題になっており、それがどうやって解決されたかということを考える
~このとき、先ほどGoogle検索でヒットした「クジラ類と偶蹄類の系統解析」というページをそのままコピーして、「ハイ、できました」ではダメ。そのページは、研究した本人のページであり、一般向けに証拠をはしょって書いてあるためレポートには不向き。ではどうするか。
~大切なのは、「自分のストーリーで人を納得させられるもの」を作ること。Google検索結果からのコピペはダメだけど、書いてある内容が事実ならば、話しの流れも事実のはず(書いた人が間違ってなければね..)。
 ウェブページや教科書を読んで、自分のメッセージを主張するのに相応しいストーリーを考える
 ウェブページやレビューに書かれた内容が事実なら、自分がそのストーリーで主張しても、パクリではなく、事実の主張。
~(でも、ウェブページとかには間違いも多いので注意)
 上の例だと、「クジラ類と偶蹄類の系統解析」に書かれている内容は事実であると判断して
  クジラ類の系統関係はよく分かっていなかった
  →化石証拠から偶蹄類に近いということが分かってきた
  →塩基配列を用いた分子系統解析は、用いるサンプルや遺伝子、解析方法で異なる結果を提出した
  →レトロポゾンの利用で、クジラは偶蹄類のクレードに含まれ、さらに、カバに近縁であることが分かった、
    また、同様の結果を示唆する化石データも得られた
 というストーリーを作った
-''重要な証拠を提示して、自分の主張を裏付ける''
--証拠の例をいくつか:[[→文例参照>http://bean.bio.chiba-u.jp/lab/index.php?%E6%8E%88%E6%A5%AD%2FH19%2F%E6%83%85%E5%A0%B1%E5%87%A6%E7%90%86%2F06#cc11d97c]]~
~証拠は、自然科学関係のレポートの場合、原著論文が最も良い。でも、英語を読むのは大変だったら、正しいことを書いてある(と判断できる)日本語の教科書で引用している事実を、「孫引き」したくなるかもしれない。あまりお勧めしないし、日本語で書かれた教科書で引用された原著論文が正しいと判断できないと、自分のストーリー展開の証拠には使えない。でも、その引用が事実を引用しているものであり、正しい方法で引用されている場合、「孫引き」であることを第三者が判断するのは、けっこう難しい。(だからと言って孫引きせよと勧めているわけじゃないからね)。
~証拠の示し方は、文章の後に引用文献を明示したり、図表の番号を引用したりする。
 これまでの化石データを用いた研究で、偶蹄目は単系統群であり、
 鯨はその姉妹群であることが示唆されてきた(Xxxx 19xx, 図1)。
 〔このとき、Xxxx 19xx というのは、偶蹄目が単系統でクジラがその姉妹群であることを
   主張した論文。図1はそこから引用した図(図のキャプションでも引用を明示すること)〕

***レポートの書き方、参考書 [#g05d0e8a]
以前も紹介しましたが、下の本は、レポートを書くということについて、具体的に分かりやすくまとめられています。
~&ref(授業/H19/情報処理/06/CV098.jpg,50%);
~戸田山 和久. [[論文の教室—レポートから卒論まで.>http://www.amazon.co.jp/%E8%AB%96%E6%96%87%E3%81%AE%E6%95%99%E5%AE%A4%E2%80%95%E3%83%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%8B%E3%82%89%E5%8D%92%E8%AB%96%E3%81%BE%E3%81%A7-%E6%88%B8%E7%94%B0%E5%B1%B1-%E5%92%8C%E4%B9%85/dp/4140019549/ref=pd_bbs_sr_1/250-9053692-1815432?ie=UTF8&s=books&qid=1177570406&sr=8-1]] 297ページ. 出版社: 日本放送出版協会 (2002/11)
~(あと、今日Google検索をして見つけたんですが、[[テクニカルライター・冨永敦子さん>http://www.tomi0730.com/]]の「[[プロから学ぶ「分かりやすい文章の書き方」講座>http://www.tomi0730.com/]]」も参考になりそうです。)


**WordとPower Pointで共通する画像編集操作を習得する [#wf180657]
***Power Pointの使い方 【P.102-107参照】 [#b82d1105]
 Power Pointはプレゼンテーションツールとして、非常にポピュラーなものになりました。デジタルプロジェクタの発達と共に、我々教員も、授業でPower Pointを使うことがよくあります。皆さんも、授業で、Power Pointが使われるところを見ているから、どんなことができ、どんな場合に使われるかは、だいたい、想像がつくと思います。

 では実際にプレゼンテーション用のスライドを作るには、どんなことに注意をすればいいでしょうか?

 プレゼンテーションはレポートと違って、およそ10分ぐらいの間に、スライドと言葉を使って、自分の主張を相手に伝えなければなりません。時間が限られているし、使える手段がスライドと話し言葉しかないので、ストーリーをしっかり作っておくことがとても重要です。

 スライドを作るときの留意点:(市販の本にもいろいろ書かれているし、Google検索すると山ほどヒットすると思うので、ごく簡単に説明します)
+説明用のスライドにはあれも、これも、詰め込まない。基本的に1つのスライドで伝えるのは1つのメッセージ。時間の目安は1枚1分
+文字や表はなるべく大きく、見やすいように作る。
--「文字が小さくて見えないとは思いますが、ここには・・・が書かれています」なんていうのは最悪。
+研究発表ならば、イントロ、材料と方法、結果、考察という順番で作るとよい。他のプレゼンてーションなら、最初に、一番主張したメッセージを持ってきて、その後で説明を付け加えると、分かりやすい発表になることが多い
-
***Power Pointの操作 [#n226e59c]
 Power Pointを起動すると、すぐに、白紙のスライド画面が開く。この白紙のプレートの上に、文字や図を配置する。ほとんどの操作がWordと共通。特に、Wordでやったテキストボックスによる文字入力は、Power Pointで文字を入力する場合の、基本操作。

//**Power Pointへの画像ファイルの取り込み [#j08bf237]
// 実際にスライドを作り始めると、デジカメで撮影したり、スキャナで取り込んだ画像ファイルを画面に貼り付けることが多くなる。そんなとき、画像ファイルを編集できるソフトが必要。前回紹介したWinShotは、画面に表示されている画像を取り込むものであり、デジカメで撮影したような画像ファイルを直接編集(色合いをかえたり、解像度を変えたりすること)するものでは無い。そこで、フリーの画像編集ソフトである PictBearをインストールする。

//***PictBear Second Editionのインストール [#l54179f1]
//-http://sleipnir.pos.to/software/pbse/index.html

//%%上のサイトからPictBear Second Editionをダウンロードして、デスクトップにインストール%%

//教育用計算機システムではインストールできなかった!

//***Pict Bearを用いた画像編集(サイズ調整、コントラスト調整) [#k5d54d08]
//-下の画像ファイルを右クリックし、ダウンロードする
//--&ref(./DSC_0163.JPG,20%);
//-ダウンロードした画像をPict Bearで開く
//-Power Pointのスライドで、使いたい大きさにサイズを調整して保存。
//-コピー・ペーストで(あるいは、Power Pointの挿入メニュー「図/ファイル」で)、スライドに取り込む

***模式図の作り方 [#t6cfda6e]
-ミトコンドリアの模式図を作る
--&ref(./Untitled-8.gif);
-下の書類をダウンロードし、Power Pointで開く
--&ref(授業/H18/情報処理/08/Mitochon.ppt);
-Power Pointの基本図形を使って、ミトコンドリアの模式図を作ろうとした例。
--外膜、内膜をもっと厚くするとか、外膜、内膜、クリステやマトリクスといった部位名称を書き込むとか、働きについてコメントを書くとか、用途によっていろいろ表現する。
-基本操作:
--グループ化
--位置合わせオン・オフ
--順序
--Shiftキーを押しながら拡大・縮小(縦横比の維持)



**第7回授業の課題 [#j693d154]
-提出期限:6月2日月曜正午
***課題1.意見調査 [#z0a97478]
+&size(16){http://bean.bio.chiba-u.jp/joho/index.php?joho20 に、「自分のID」/07 という新しいページを作成し、下の囲みの中にあるアンケートをコピー・ペーストして、「回答:」の後に答えを書き込むこと。};
-手順
++画面の上の方にある〔 新規 〕をクリック
++ページ名を尋ねる入力スペースが表示されるので、半角英数字で、ドット・スラッシュ・0・7を下のように入力
 ./07
++下の囲みの中をコピー・ペーストし、回答や答えを書き込む
 *第6回授業・基本課題 
 **氏名:
 **課題への回答
 -今日の授業の進み方は?(はやい、丁度いい、おそい)
 --回答:
 -今日の授業の難しさはどう感じましたか(簡単 丁度いい 難しい):
 --回答:
 -難しいと答えた人は、特にどの点が難しかったですか?:
 --回答:
 -今日の授業は(分かった 半分ぐらいは分かった 分からなかった):
 --回答:
 -分からないと答えた人は、特にどの点が分からなかったですか?:
 --回答:
 -今日の講義で分からなかった用語があったら挙げてください:
 --回答:
 -授業に関する要望・質問があったらなんでもどうぞ:
 --回答:
 ***課題2. 細胞小器官の模式図
 -&ref(./XXXXXXXX.jpg,50%);
     ^^^^^^^^^^ページに添付したJPEG形式のファイル名と同じにすること


**課題2.復習:細胞小器官の模式図をPower Pointで作る [#t9dd74a1]
-細胞小器官1つを選び、その構造や機能を説明するための模式図をPower Pointの基本描画ツールを使って作成しなさい
-スライドにタイトルをつけること
--よそのウェブページに貼ってある画像のコピーは不可
-作成した図(スライド)1枚を、WinShotで切り取ってJPEG形式で保存しなさい。
-できたファイルを、課題1で作ったページに添付し、ページ内に画像を表示させなさい
--画像を表示させる方法は、前回やったのと同様で、「ファイル名」のところを添付したファイル名にします
 &ref(./ファイル名);
-必要に応じて、Pukiwikiページ内にさらに説明文を書き込んでも構いません
-評価
--細胞小器官の構造を説明する図として分かりやすいかどうか
--授業で使ったミトコンドリアの図そのままだと、評価は低くなります
--添付の方法:
  ・画面上部のメニューから「添付」をクリック
  ・「選択」ボタンをクリックして、添付すべきファイルを探す
  ・アップロード