*理数大好き学生応援プロジェクト・特別実験I [#y4901911]
-実施場所:琉球大学熱帯生物圏研究センター 西表研究施設~
 http://w3.u-ryukyu.ac.jp/iriomote/
-期間: 2010年9月27日〜9月30日~
-実施内容: 西表島の動植物を用いた、分類・生態実習
-対象: 理数大好きプロジェクト・2年次学生

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**1. 野外調査演習 [#wc3e04af]
-担当: 梶田・朝川
***野外調査とは [#z8443778]
野外調査は、ほとんど全ての生物多様性研究において行われる、最も基本的な研究活動です。対象とする生物や、調査地域によって、野外調査は様々な方法で行われますが、全ての調査は概ね、次の3つの段階を経て計画されます。
-1. 研究対象とする生物の分布情報調査~
文献情報やデータベース、標本館に所蔵されている標本を用いて行う
-2. 調査地域と調査時期の選定~
上で調べた情報に基づいて、最適な調査地域と時期を設定
-3. 調査方法の決定~
調査内容、場所、時期にあわせて、具体的な調査方法を決定する

***例: メキシコにおけるVigna luteolaの調査 [#b2bb1324]
以下は2008年にメキシコで、Vigna luteolaという植物の調査をおこなったときの手順です。 
-1. 分布調査: ~
--GBIF: http://data.gbif.org/species/13630108/ や~
TROPICOS: http://www.tropicos.org/Name/13035161 を用いて、メキシコにおける分布情報を前もって調べる。
--メキシコ自治大学のハーバリウム([[MEXU>http://www.ibiologia.unam.mx/mexu/]])を訪問して、所蔵標本を実際に調べ、分布情報は開花時期のデータを得る。
-2, 3. 現地調査ルートの決定:~
上で得られたデータに基づいて、調査期間中に最も効率良く、調査地域を回れるようなルートを検討し、現地調査を実施した。

*** この実習で目的とするところ [#s1016fd6]
''自ら設定した観察目標に従って、野外調査の実際を体験する''~
上で説明した野外調査の3つのステップに従って、次の手順、野外調査の実際の手順を体験します。
-1. 観察目標種の設定と情報収集
--観察目標種の設定: 参考書(「西表島フィールド図鑑」)やウェブページの情報を用いて、この実習で観察したい生物の種名リストを作成。
--観察目標種の情報収集: 上記参考書やウェブ上の標本データベース等を用いて、観察目標とする生物の分布情報、季節ごとの状態、観察における注意などをまとめる。
--■一人一人が観察目標種のリストを作成。種数に制限は設けない。
--■情報は以下のデータ形式で、エクセルのシートにまとめておく
 氏名 観察目標種 生育場所データ 生育地データ 特徴
-2. 調査地域の選定~
--全員分のデータを統合し、最も効率の良い調査(観察)ルート、時間、調査対象種、調査方法を検討する
--■全員分の表形式データを統合し、集計
--■9月27-30日のうち観察実習は、このデータに基づいて計画する。
-3. 調査の実施
--9月27-30日の実習で野外観察を実施

***観察成果(評価対象) [#r59e5d07]
-Pukiwikiシステムを用いて、電子データでレポート提出。各自、一部のデータを、このホームページ上で公開する予定。