*Wordを使った文書作成: レポートと申請書の作成を例に [#s46faf32]
*ウェブページを利用した情報公開: HTMLとCMS [#pe83027b]
#contents

**「伝わる」ということの大切さ [#t9f4b234]
&size(14){''ポイント'': あなたの%%%''メッセージを分かりやすく相手に伝える''%%%ために、最低現、Wordを使ってできることはしておこう};
**前回おさらい [#y708dcb9]
-前回のパスツール研究所での系統樹表示は、うまく行かなかった人がいるようなので、教員の端末で実演してみる。~
(なので、皆さんはしばらく操作せずに、教員端末からの操作がうまく行くかどうか、見守っていて欲しい)

[[第2回の授業で述べたようなレポートについての諸注意>http://bean.bio.chiba-u.jp/lab/index.php?%E6%8E%88%E6%A5%AD%2FH26%2F%E6%83%85%E5%A0%B1%E5%87%A6%E7%90%86%2F02#ue975bd9]]は、各自でよく考えて、十分にトレーニングする必要がある。申し訳無いけれど、%%%この授業でこれといった即効性のあるテクニックは教えられない%%%。でも、ワードを使って可能な限り読みやすいレポートを作り、採点者による減点を減らす努力はできるだろう。採点者は、たくさんのレポートに目を通さなければならない。そんなとき、読みにくいレポート(例えば、判読しがたい字で書き殴ったようなレポート)があると、減点をしたくなるのは当然だろう。~
-つまり、レポートの最低要件として、~
~
&size(16){''読者に内容が伝わること''};~
~
が必要だ。
--1. どのようなレポートを求められているのかを十分理解すること。「簡潔な説明」を求められている場合もあるし、「詳細な証拠を用いた論述」を求められている場合もある。
--2. %%%趣旨に応じた長さ%%%のレポートにすること(不要なデータを加えて無理矢理長さを伸ばすのはだめ)
--3. 何ページもあるようなレポートには表紙をつけること。1頁だけで済むようなレポートに、表紙は必要無い。
--4. ページ数が非常に多く、章立てが必要になるようなら(例えば卒論や修論)、目次をつけること。~
(&color(,yellow){※};表紙や目次の要・不要は担当教員によっても違うので、確認すること)
--5. 学籍番号、氏名は必ず書くこと
--6. 複数ページにわたるレポートでは、最初に摘要や要旨を作ること。メッセージは短い文章で伝えられると、わかりやすい。
--7. 見出しを効果的に使うこと。それによって、そのセクションで自分が主張したいことの種類や内容を、相手に簡単に伝えることができる
--8. 読みやすい文字(フォントの大きさ、フォントの種類、色遣い)、やレイアウトにも気を遣うこと
---「[[伝わるデザイン − 研究発表のためのユニバーサルデザイン −>http://tsutawarudesign.web.fc2.com/]]」(高橋佑磨・片山なつ)を見てみよう。
--その他、[[「レポート」に関する注意>http://bean.bio.chiba-u.jp/lab/index.php?%E6%8E%88%E6%A5%AD%2FH19%2F%E6%83%85%E5%A0%B1%E5%87%A6%E7%90%86%2F03#icf89026]]なんかも見ておこう。
**第13回授業の獲得目標:&worried; [#k78e65d4]
-''1. ウェブページの仕組みを理解する''
-''2. 簡単なHTML書類の作成方法を習得する''
-''3. サーバに自分のホームページを公開する方法を理解する''
-''4. CMS(コンテンツ マネージメント システム)を利用したウェブサイトの作成方法を習得する''

では、moodleページからダウンロードしたレポート作成用テンプレートを使って、Wordを使って「読者に伝わりやすく」するための機能を、一通りみてみよう。
今日の授業では、ウェブページを作る方法を学ぶ。また、インターネットを介して、情報がどのように伝達されているかを理解する。

**Wordのレポートテンプレートで、Wordの機能を一覧する [#afc10fd2]
-授業moodleページから、Word_report_template.docをダウンロードして開こう。
どうしてウェブページの作成が生物学で必要なんだろう?と思うかもしれないが、今や、ウェブページを用いた情報発信は、生物学者に限らず、研究者全てに求められている。研究者になる人は、いつか必ず、ウェブページを作成しなければならない場面に直面するだろう。例えば、学会HP管理の役目が回ってきたり、プロジェクトの成果を公開しなければならなかったり、職場のウェブページを作る必要があったり、授業ページを作る必要があったり、、、。いずれも、私自身が実際に経験してきたことだ。~
それぞれのウェブページは、以下のリンクで見ることができる。
-[[日本植物学会のウェブページ>http://bsj.or.jp/index-j.php]]: ホームページ委員長として、ウェブサイトの構築とデザインを担当
-[[日本植物学会第71回大会のウェブページ>http://bsj.or.jp/bsj71/]]: ホームページ担当者としてウェブサイト構築とデザインを担当
-[[日本植物分類学会第12回大会のウェブページ>http://bean.bio.chiba-u.jp/jsps2013/]]:ホームページ担当者としてウェブサイト構築とデザインを担当
-[[YList>http://http://ylist.info/]]: 植物和名ー学名インデックス作成プロジェクトの成果公開サイト
-[[Global Legume Diversity Assessment>https://sites.google.com/site/legumediversity/]]: マメ科の生物多様性研究プロジェクトのサイト
-授業ウェブページ->今みているページ

研究者でなくても、一般の企業や、個人事業、あるいは単に趣味として、このクラスの半分以上の人が、将来、ウェブページの管理を経験することがあると思う。そんなときに、
 どうすれば、簡単に、ウェブページを作成・管理できるか?
 自分が発信するコンテンツが、どうやって、ユーザに届くか?
というところで、「内容を知っている人」と「知らない人」が感じるストレスや、費やす時間の違いは歴然としている。

***演習:ダウンロードした[[レポート作成用テンプレート]]を使って、架空のレポートを作る [#lcb3c367]
-Wordを起動して、レポート作成用テンプレートを開く。~
新規作成で新しい文書を作成し、&ref(./report_example.docx);と同じようなものが作れるかを試すのが、この演習の目的。
-このテンプレートには、「コメント」機能を使ってコメントが書かれている。これを見えなくするには、メニューバーの「校閲」のところから、「最終版」に切り替えてみよう。~
ちなみに、同じメニューから、「変更履歴」を「オン」にすると、この文書に加えられた変更点が吹き出しや、カラーで表示される。複数の人で同じファイルを編集するとき(例えば、共同で論文を書くとき)には必須の機能だ。
-長いレポートには表紙が必要(※短いレポートなら不要。1枚だけのレポートに表紙はつけないほうが、省資源にもなる)
--[[千葉大のホームページ>http://www.chiba-u.ac.jp/e/index.html]]から、千葉大のロゴマークをコピーして、表紙に貼ってみよう。ウェブページの画像はコピー・ペーストでワード文書に貼り付けることができる
+++千葉大ロゴを右クリックして「画像をコピー」
+++ワードのページにペースト
--タイトル、学籍番号、氏名、提出日を入力。
--タイトル関係の文字を選択し、センタリング(中央揃え)
--学籍番号等の情報を選択し、ルーラーで右寄せ(ルーラーが表示されていないときは、「表示」タブで表示させる)
-本文に文章を書き込む: ''新しいページの作成''
--メニューバーの「挿入/改ページ」で、文書の最後にページ区切りを挿入して新しいページを作成。
--ある程度の長さのレポートを書く場合、
 要旨(摘要)
 本論
 結論
 引用文献
とか
 要旨
 序論
 材料と方法
 結果
 考察
 引用文献
とか、最初に構成を決めておくと書きやすくなる。項目はレポートに応じて変える。たとえば、植物分類学野外実験のレポートなら、こんな感じ:
 はじめに
 
 目次
 
 1.実習場所と実施日
 
 2.観察植物リスト
 
   ・リストの作成方法
 
   ・作成したリスト
 
 3.注目した植物の観察結果
 
   1.
 
   2.
 
 おわりに
 
 参考文献
 そこで、この授業では、ウェブページの仕組みと、HTMLの基本を理解した後、コンテンツの鮮度を保ち、情報を取捨選択してウェブページに載せる方法の一つであるCMS(コンテンツマネージメントシステム)の利用方法を学ぶ。CMSとしては、無料でウェブサイトが構築できる[[Google サイト>http://www.google.com/sites/help/intl/ja/overview.html]]を利用する。

-''見出しの設定'': 
--それぞれの最上位の見出し行(要旨、本論、結論とか)をダブルクリックして選択し、「スタイル」から「見出し1」に設定(文字の大きさが自動的に変わる)
---下位の見出し(上の例で「リストの作成方法」 など)は、「スタイル」から「見出し2」に設定
---書式は「書式のコピー・ペースト」&ref(授業/H19/情報処理/07/Untitled-2.gif);で簡単に行える
---慣れてきたら、よく使う書式は「スタイル」に登録しておくと便利
**ウェブページの仕組み⌣ [#g5428ffb]
***ウェブページで考えるインターネットのこちらとあちら [#q09c9798]
&ref(授業/H18/情報処理/11/slide11-1.gif,right,around,20%);~
 普段皆さんがいつも使っているインターネット。非常に便利なもので、インターネットの普及前後で、世界は変わったとすらいわれている。ここで、インターネットがどのようなコンピュータで成立しているかを少し考えてみよう。~
インターネットで使われている通信ケーブルのこちら側(ローカルといいます)には、皆さんが使っているコンピュータがある。ケーブルのあちら側(リモートといいます)にもコンピュータがあることは、おぼろげながら理解しているだろう。このとき、こちら側のコンピュータをクライアント、あちら側のコンピュータをサーバ(*サーバーともいう。コンピュータ関係の人は割と、最後の長音記号を省略することが多い)と呼ぶ。~
では、ここで質問。
-あなたが普段、moodleで提出した課題のデータの置き場所は、サーバ?それともクライアント?
-この授業のページで見出しを青色にしたり太字にしたりする処理をするのは、サーバ?それともクライアント?
-レポート提出ページに貼った画像はサーバから直接画面に表示されるか、クライアントに保存されてから表示されるか?

-''挿入タブから、ページ番号をページの下部に挿入''
--(ヘッダー・フッターの部分をクリックすると、、「ヘッダー・フッターツール」が表示される。ページ番号や日付などを挿入できる)
---表紙にはページ番号を入れたくないので、「先頭ページのみ別指定」にしておく。
---この場合は、「開始番号」を0にすることで、表紙にページ番号が入らない。
---文字の大きさや書体を見やすいように整える~
例えば、頁番号の文字を選択し、「Times New Roman  10 ポイント」にする
---終わったら「閉じる」
この質問に全部答えられれば、たぶん、ネットのこちらとあちらを正しく理解できているだろうと思う。Mooleページから答えるグループ演習にしておいたので、グループで相談の上、各自答えを考えてみよう。~

-表の作成は「挿入」タブから罫線ツールで
--「表の作成」アイコン&ref(授業/H19/情報処理/07/Untitled-3.gif);をクリックして、目的とする表の行数・列数をマウスのドラッグで指定する。
--エクセルで表を作っておき、コピー・ペーストするのも簡単
--表の罫線の書式は「罫線」のアイコン&ref(授業/H19/情報処理/07/Untitled-4.gif);をクリックして行う。

+図の作成は「挿入」タブから図形ツールで
--□や○などの基本図形や矢印、吹き出しなども自由に作成できる
--いろんな図を利用できる → Power Pointの作業と共通する部分が多いので、次週解説。
***URLってなに? [#ue606aac]
 インターネットを介してリモートのサーバにアクセスするときには、URLを使って場所の指定をする。最近はとても一般的に使われるようになったURLという言葉、一度ぐらいは聞いたことがあるだろう。URLとは ''Uniform Resource Locator''の略で、インターネット上にある情報(''resource'')の場所を表す(''locate'')、統一的な(''uniform'')記述方式だ。例えば、今見ているページのURL:
 http://bean.bio.chiba-u.jp/lab/index.php
というの示している内容は、
-''http://''  この後に書かれている情報にどうやってアクセスするかという手段をしめすところ。
--''http''はWebサーバとクライアント(Webブラウザなど)がデータを送受信するのに用いる通信手段(プロトコル)(HyperText Transfer Protocol). ~
皆さんが他に使う可能性がある通信手段は、
--''https'': 暗号化されたhttp, (Hypertext Transfer Protocol Secure) . サーバとクライアント間の情報を暗号化して、改竄や盗聴を防いでいる。個人情報の送受信やネット決済などでよく使われる。(→[[暗号化通信の詳しい解説>http://alk.dip.jp/apache2-default/sv170.html]])
--''ftp'':  ファイル転送のためのプロトコル (File Transfer Protocol)、 などがある
-''bean.bio.chiba-u.jp''   「 ://」の直後に来る文字列はウェブサーバのドメイン名。ドメイン名というのは、サーバに着けられた名前。%%%jp%%%は日本を、%%%chiba-u%%%は千葉大を、%%%bio%%%は生物学科の、%%%bean%%%はサーバ(機械)に着けられた名前を示す。~
サーバ1台の住所を指定するのに、国名、県名、市町村を書くようなものだ
--''/lab/index.php'' : ドメイン名の後に来るのは、ディレクトリ名やファイル名。/  /で挟まれた部分は、一番最後の文字列で示されたファイル名が入っているディレクトリを示しており、パスと呼ばれる。~
つまり、上のURLは、全部で、
 bean.bio.chiba-u.jpというサーバの中のlabというディレクトリにある
 index.phpにhttpという通信手段で接続しなさい
ということを表している。インターネットを介した情報へのアクセスのほとんどは、URLによるアドレス指定が必要。

-演習問題:
 www.chiba-u.jp はどのようなドメイン名か説明しなさい。

-''論文やデジタル画像から図を切り取ってきて証拠に使う'' ⌣
--例:~
クジラとカバに近縁であることを示した論文を見る。[[Nikaido et al,1999, PNAS>http://www.pnas.org/cgi/content/full/96/18/10261]]
---クジラとカバの関係を示した系統樹を表示させる
---''Snipping Tool''(あるいはPrtSc)で使いたい図を切り取る
---Wordの書類に行きペースト
--画像を右クリックし、レイアウトで、文字と画像の関係(背面、全面、回り込みなど)を調整する
--図には必ず番号とレジェンド(説明)をつける。引用もとも明示する。
http://bean.bio.chiba-u.jp/lab/ というドメイン名を使った書き方をしなくても、 http://133.82.xxx.xxx/lab/ というアクセス指定をしても同じページが表示される。実は、インターネットを介してアクセスできるコンピュータの1台1台は、固有のIPアドレスという、0から255までの数字が4つ並んだ名前を持っている。でも、数字じゃ分かりにくいので、上のURLで説明したドメイン名という理解しやすい文字列に変換して使っている。IPアドレスは数字を見ても分かるように個数が限られており、大切な資産になっている。なお、上の演習問題にある www.chiba-u.jp のIPアドレスは、202.176.11.185/ だ。
-演習: http://202.176.11.185/ に接続してみよう

-''引用文献を証拠に使って、相手を納得させよう''
--レポートの中で、他人の意見と自分の意見を区別するのはとても大切。他人の意見(つまり、そういう意見があるという事実:上の説明にあったカバの系統関係など)は、文章の後の()内に文献を引用しておくことで、その意見がいつ、誰が、どの雑誌に発表した意見であるかを示すことができる。つまり、文献引用することで、「そういうことが言われた事実があるということ」証拠を示している。レポートの場合は、そういう、文献データ(事実)を証拠として、なんらかの結論を導き出し、自分の意見として提出することが求められている。目指すところは、
 いろんな証拠を使って、自分の意見ややったことを相手に納得させること!
***ウェブページは1つのファイル。サーバ上にウェブページ公開用ディレクトリに置かれている [#j451452f]
 さて、http://202.176.11.185/ にアクセスすると、千葉大学のホームページが表示される。
-質問:http://202.176.11.185/ はウェブサーバという''コンピュータ''のアドレスだと説明した。では、どうして''ホームページ''というファイルが表示されるだろう?

-目次の挿入~
作成する文書が長くなってくると、目次をつける必要がある。目次は、見出しのところに「見出し」スタイルが適用されていると、自動的に作成することができる。
--(上述)文章中の見出しに、見出しスタイル(「見出し1」、「見出し2」など)のスタイルを当てはめる。
--(上述)文字列を右クリックして、コンテキストメニューからスタイルを選び、見出しを選ぶ
--(上述)フッターを挿入し、ページ番号を表示させておく。
-目次を挿入したい場所にカーソルを移動し、「参考資料」タブから「目次」を挿入
--答え:ウェブサーバに対して、URL(又はIPアドレス)だけでhttpアクセスがあったら、index.htmlやindex.htmなどのページが表示されるようになっている。

**Wordを使った文書作成に習熟する⌣ [#e78d04e2]
Wordはさまざまな機能を持っている。上ではレポート作成に必要なごく一部の機能だけを紹介したが、さらに、卒業論文の作成などで便利な機能もいくつか紹介しておこう。
上の例だと、
 千葉大のウェブサーバは(www.chiba-u.jp, 202.176.11.185)
     というアドレスで番地指定されている
 このサーバに対して、http:接続しろという情報がインターネットを介して流れてきて、
 しかも、どのファイルに接続しろという情報が書かれていなかったので
 index.htmlというページを表示した
ということだ。試しに、次の接続をやってみよう。
- http://www.chiba-u.jp/index.html
 先ほどと同じページが表示された。ではこのページは千葉大のウェブサーバの何処に入っているのだろうか?たぶん、
 /usr/local/apache/html/ とか
 /var/www/html/     
に入っているのだろうと想像している。この書き方は、コンピュータの中のディレクトリ(「フォルダ」とほぼ同義)を示すもので、
 /var/www/html/ は
  / ルートディレクトリ(そのコンピュータのディスクの最も上位階層のディレクトリのこと)の
  www/  wwwというディレクトリの(こういう名前は特に定められている訳ではない)
  html/  htmlディレクトリの中
 を示す。
 例えば、http://www.chiba-u.jp/others/contact/index.htmlで
    問い合わせ一覧にアクセスすると、自動的に
  /var/www/html/contact/
 というディレクトリの中を探し、
  index.html
というファイルがあったら、表示してくれるわけだ。http://www.chiba-u.jp/contact2.htmlとやっても、contact2.htmlというファイルが見つからなければ、表示されない。
-''演習'': Cygwinを起動して、自分の端末のディレクトリ構成を確認してみよう

***テンプレートを用いたレポート作成 [#uc5b6dc8]
レポート等の文書を作成する場合、読みやすさを求めるには、フォントの種類や大きさを変えたり、行間を整えたり、いろんな手間が必要になる。しかし、こういった作業を何度も繰り返してやるのは面倒。そこで、自分専用''テンプレート(ひな形)''を1つ作っておく。そうすれば、今後のレポート作成のときには、ひな形に合わせて内容を書き換えるだけで、見栄えのいいレポートができることになる。~
右のリンクから、レポート作成のためのテンプレートをmoodleページにアップロードしておいたので参考にして欲しい([[''ダウンロード''>http://bean.bio.chiba-u.jp/moodle/mod/resource/view.php?id=209]])。~
このファイルを開くと、レポートで使われる様々な書式設定の見本と解説が載っているのが分かる。説明を読みながら、自分用に内容を変更すれば、自分だけのためのレポート用のテンプレートが作成できることになる。~
授業では全てを解説している時間は無いので、いくつかの項目を抜き出して解説する。残りは自分で読んで、いろいろと変更して、機能を体験して欲しい。

***スタイルの変更: [#sa0a4f16]
Wordの文書では、要素ごとにスタイルが設定することができる。この場合、基本のスタイルを変更すれば、そのスタイルが適用されている部分の書式を一度に変更できる。
--ホームタブを開くとスタイルの一覧が表示される
--たとえば、「緒論」や「材料と方法」などの見出しには「見出し1」のスタイルが適用されている。~
この見出し1の文字の色を黒からオレンジに変更してみる
---ホームタブで「見出し1」を右クリック。表示されるメニューから「変更」を選択
---書式の変更で、「フォントの色」をオレンジに変更→見出し1が適用されている部分の文字の色が全てオレンジになった~
さらに、他の見出し(見出し2,  見出し3等)の色も黒に変わった。~
これは、見出し2などで基準にするスタイルとして「見出し1」がつかわれていたため。見出し2の色だけを変えたかったら、上と同様にして個別に変更。
***ウェブページはHTML(Hyper Text Markup Language)という言語で書かれている [#p2008ef7]
皆さんが普段みているウェブページには、文字の大きさを様々に変えて分かりやすく表示してあったり、色や配置が工夫されているものも多い。こういう文字の書式やレイアウトは、HTMLという言語を使って指定されている。ここで理解して欲しいのは、次の2点。
|BGCOLOR(#edd):SIZE(14):|c
|1. ウェブページの本体は、HTMLという書式で書かれた''テキストファイル''で、ウェブサーバに置かれている|
|2. タグ(< > で囲まれた書式指定用の命令)に従って、ブラウザが書式や画像の配置などを決めている|

この授業では、どういうタグを使えばどのようなウェブページが作れるかということは、詳しくは説明しない。ウェブページでのいろんな表現手段に関しては、ウェブ上にとても丁寧で分かりやすい説明があるので、下のサイトを見て、必要に応じて勉強してほしい。非常に詳しい解説が載っているので、独学でも大丈夫。

-とほほのWWW入門 http://www.tohoho-web.com/ 初心者から上級者まで使える。HTMLのリファレンスが充実している。
--ホームページ入門 http://www.tohoho-web.com/wwwbeg.htm から読み始めると理解しやすい。

**簡単なHTML書類の作成 &smile; [#zbe06567]
 でも、せっかくなので、これからとても簡単なウェブページを作成してみる。ウェブページの本体はテキストファイルなので、K2Editorを使って作成してみよう。
-K2Editorを立ち上げる
-次の内容をコピーペーストする。<body>と</body>の間なら、新しく何かすきな文字を書き込んでも構わない。
 <html>
 <head>
 <meta http-equiv="content-type" content="text/html; charset=Shift_JIS">
 <title> My First Web Page </title>
 </head>
 <body>
 <img src="logo_chiba-u.gif" alt="千葉大学 Chiba university" border="0">
 <h1> あなたの名前をここに書く </h1>
 <hr>
 <ul>
  <li><p><a href="http://life.s.chiba-u.jp/bio/">千葉大学理学部生物学科</a></p></li>
  <li><p>趣味:。。。。</p></li>
 </ul>
 <hr>
 <h2> 第10回予習課題の答え</h2>
 <font size="3"><i><b>HTMLの世界にようこそ!</b></i></font>
 </body>
 </html>
-マイドキュメントに index.html という名前で保存(必ず半角文字にすること)
-&ref(授業/H19/情報処理/12/logo_chiba-u.gif,noimg);を右クリックでダウンロードして、上のindex.htmlと同じフォルダに保存する。
-では、できあがったページをFireFoxで開いて(メニューバー/ファイル/ファイルを開く)内容を確認してみよう


**自分のホームページを公開しよう&smile; [#j18fd24d]
では、今作成したウェブページを実際にインターネットで公開してみましょう。千葉大学で使っている教育用計算機システムでは、学生個人が作ったウェブページを簡単にインターネット公開することができる(公序良俗に反するようなものは公開しないこと。また、著作権にも注意)。
-ウェブサイトの公開設定の方法
--https://cuweb.imit.chiba-u.jp/cgi-bin/mkpub.cgi にアクセス。下のような画面が表示される。
~&ref(授業/H19/情報処理/12/Untitled-1.gif,40%);~
システムへのログインIDとパスワードを入力。

-ウェブページの設置: 上の操作を行うことで、
 z:\public_html
というディレクトリが作成される。このディレクトリに入れたファイルは、条件が整えば全て、学内インターネットに公開されるので要注意。
~このディレクトリに、先ほど作成したindex.htmlとlogo_chiba-u.gifを入れておこう。

//--アクセス権限(パーミッション)の変更~
//先ほど、「条件が整えば」と言ったのは、アクセス権限(パーミッション)の設定のことだ。ウェブサーバのディレクトリやファイルには、全て、アクセス権限(パーミッション)が設定されていて、それが、一般にもアクセス可能になっていない限りは、インターネットで公開されない。~
//そこで、publich_htmlフォルダに移動し、作成したindex.htmlを右クリックしてプロパティを表示。~
//&ref(授業/H20/情報処理/13/WS000006.JPG);~
//セキュリティタブをクリックしてEveryoneを選択し、読み出しのボックスをチェック~
//&ref(授業/H20/情報処理/13/WS000005.JPG);~
//これで、インターネット公開の準備は整った。

-ウェブページへのアクセス
--http://cuweb.imit.chiba-u.jp/~ユーザ名/HTMLファイル名~
(例: http://cuweb.imit.chiba-u.jp/~14s0001/)~
(あるいは、http://www.students.chiba-u.ac.jp/~<ログイン名>/ファイル名)~
でアクセスすることができる。自分や友達のユーザ名(ID)を入力してアクセスしてみよう。

-ウェブページの非公開設定の方法
--http://cuweb.imit.chiba-u.jp/cgi-bin/mkpub.cgi にアクセスして、ユーザ名とパスワードを入力し、「close」をクリック。~
~ここまででウェブページを介した情報伝達の基本の解説は終わり。

**CMS(コンテンツ マネージメント システム)を利用したウェブサイトの作成&smile; [#ncc7fc26]
従来、ウェブサイトの構築には、次のような手順を辿るのが一般的であった。
+サーバの準備(サーバをレンタルするか、独自にサーバを立ち上げるか)
+ウェブサーバの構築(Apacheというソフトウェアを使って、上で準備したサーバの中に、ウェブアクセス(httpでアクセス)できるシステムとディレクトリ(フォルダ)を作成
+ウェブページ(コンテンツ)をHTMLエディタなどを使って作成
+3で準備したウェブページ(コンテンツ)を、2で準備したウェブサーバのディレクトリにアップロード

さきほど、千葉大のサーバでpublic_htmlを準備したことと、ウェブページのアップロードは、上の手順だと2の後半以降の作業にあたる。

しかし、先ほど体験してもらったように、これらの作業は、かなり煩雑で、ウェブサーバに関する様々な専門知識を要する。特に、独自サーバを立ち上げることになると、LinuxやUnixに関する知識が不可欠だろう。

そこで、一般の人でも、そのような専門知識を必要とせず、まるで、ワープロを操作するような感覚で、ウェブサイトを構築できることを目的として開発されたシステムがCMSだ。例えば、この授業ページで使っているPukiwikiや、課題のページで使っているMoodleも、CMSにあたるだろう。その他にも、Xoopsや、国立情報学研究所が提供しているNetCommons(上の、http://bean.bio.chiba-u.jp/jsps2013/ で使ったもの)などが有名どころだ。

***すぐに使えるCMS: [[Google サイト>http://www.google.com/sites/help/intl/ja/overview.html]] [#d0569676]
今後、皆さんが自分でウェブページを作成するときには、恐らく、CMSを利用する方が、HTML編集にかける時間が省けるし、コンテンツの鮮度を維持するにも便利だろう。そこで、今日の授業では、Googleが提供しているCMSである [[Google サイト>http://www.google.com/sites/help/intl/ja/overview.html]]を利用して、自分のウェブサイトを作成する方法を学ぶ。~
もし、皆さんが一般公開したいコンテンツを持っていれば、今日学ぶ方法を使えば、すぐにでもウェブサイトを作成できるので、やってみて欲しい。

&color(red){''注):''}; ただし、この方法を使えば、どんなページでも、とりあえずは一般公開できてしまう。利用規約にも書かれているが、公序良俗に反するようなウェブページや、作成者の品位が疑われるようなページは作成しないこと。

***[[Google サイト>http://www.google.com/sites/help/intl/ja/overview.html]]の利用手順 [#c2e904bc]
+[[Google サイト>http://www.google.com/sites/help/intl/ja/overview.html]]にアクセスし、右上の「''アカウントを作成''」ボタンをクリック
--もし、すでに自分のgoogle アカウント(gmailアドレス)を持っていれば、それを入力してログインする。下の%%%ステップ3%%%に移動。
+名前・生年月日・電話番号などの情報を入力する。CAPTCHA認証(人間が入力していることを証明するために、画面に表示された、ゆがんだ画像表示の文字を読み取って入力する)。最後に、「利用規約」と「プライバシーポリシー」に同意するというところのチェックボックスをチェック。パーソナライズは(たぶん)、しなくても大丈夫。~
「''次のステップへ''」をクリック。
--注:)上のCAPTCHA認証は失敗する場合が多く、何度かトライしなければ次に進めない場合がある。その場合、電話での認証(電話の向こうで読み上げられる番号を聞き取って入力)する方が、楽かも知れない。
+うまく行けば、Googleサイトのページに入る。左側の「''作成''」をクリック
+次に表示されたサイトの設定ページで
--「空のテンプレート」を選択
--「サイトの名前」に ''chiba+自分の学籍番号のうち、最後のアルファベット1文字を除いたもの(全て小文字)''(例:chiba13s0001)を入力
---上の例だと、サイトの名前は: ''https://sites.google.com/site/chiba13s0001/'' になる。
--「テーマの選択」の▼をクリックすると、好きなテーマ(ページのデザイン)が選べる
--「表示されたコードを入力」でまたしてもCAPTCHA認証
---何度かトライしないといけないかもしれない
--最後にページ上部の''作成''をクリック
+これで、ウェブページを作成する準備ができた。以下の手順でコンテンツを作成する。

***Googleサイトを利用したWebコンテンツの作成 [#l17484b1]
+ページ上部の「エンピツマーク」をクリックして、トップページのコンテンツを変更。
+ページ上部の「ページマーク」をクリックして、新しいページコンテンツを作成。
+ページ右上の「地球マーク」をクリックして、一般公開か限定公開かを選択。

&color(red){''注意''};: デフォルトで、このページは一般公開されているので、不適切な情報を載せないように十分に注意しよう。

**第15回授業課題3: ウェブページの作成 [#d8019c54]
-上で学んだ方法でウェブページを作成し、''https://sites.google.com/site/chiba+自分の学籍番号のうち、最後のアルファベット1文字を除いたもの(全て小文字)''でアクセスできるようにしておく
--もし、指定したページ名がすでに使われていて使えなかった場合は、別の名前で作成し、メールで梶田に連絡すること。
-作成したウェブページにトップページと、さらに新しページを1以上作成すること。
-少なくとも1つの画像コンテンツを含めること
-少なくとも8月7日までは公開しておくこと。
-評価基準
--指示通りに作成できているかどうか
--ページの見栄え、コンテンツの内容