*Wordを使った文書作成 [#t8d6fd25]

最初の授業で行うアンケート調査で、この授業で学びたいことの上位に毎年来るのが、Wordを使ってレポートを書く方法というものだ。今回の授業では、Wordを使って、レポート等の文書を作成する方法を学ぶ。
#contents

**第7回授業の獲得目標:&worried; [#n8fc437c]
-''1.  正規表現:後方参照に慣れる''
-''2. レポートとは何か?''
-''3. Wordを使った文書作成: 見栄えの良いレポート作りの方法を練習する''
-''4.  Wordを使った文書作成に習熟する''


**正規表現熟語集:後方参照に慣れる ⌣ [#wdabc100]
前回初めて触れた正規表現の後方参照。難しかった、分からなかったという意見もけっこう多かった。そこで、もうすこし練習して、使い方に慣れてみよう。まずは、前回できなかった演習問題から。~
なお、前回課題1で、こんな意見を貰った。
 テキストデータで整形するよりも、Excelとの合わせ技のほうが早いものもあるので、
 無理やりテキストファイルばかりを扱うのはどうかと思います。
とても良いコメントだと思う。全くその通りで、テキストエディタと正規表現を使う方法が、いつも1番速く、楽な方法という訳ではない。エクセルの様々な関数や機能の使い方が分かっている人は、そういう方法を使えば良い。以前に説明したことの繰り返しになるが、~
&size(15){''方法は1つでは無い''};~
ただ、授業でテキストエディタと正規表現に重点を置いて講義する理由は、次の2つ。
-&size(16){''汎用性が高い方法だから''};~
例えば、正規表現による文字列の指定とか、後方参照による順番入れ替えとかは、エクセルの1つ1つの関数を覚えるよりも汎用性が高い。文字列の順番を正規表現を使ってテキストファイルで入れ替えられるなら、大規模シーケンスデータから特定の配列を抜き出して一覧表を作ることもできてしまう。
-&size(16){''「情報処理マインド」を養うのに適した方法だから''};~
汎用性とも一部重複するが、文字列の中にある共通するパターンを自分で見つけ出して、それをコンピュータに操作させる(検索したり、置換したりする)という一連の流れには、「自分で考えてコンピュータに操作させる」という情報処理的な考え方が凝縮されている。しかも、プログラミングほど大げさでは無く、テキストエディタという日常よく使うアプリケーションでそれが可能だというのが、私が気に入っているところ。それに、前回の演習でやったような、文字列の中から出版年だけを別カラムに切り出すというのは、エクセルでもできなくは無いが、そう簡単ではない。エクセルにやらせる場合も、「文字列の中の共通パターン」を見つけだして、指定する必要がある。データを認識し、目的を考え、処理方法を自分で思いつけるというのは(このことを、情報処理マインドと表現してみた)、情報処理授業では大切なテーマだと考えている。

というわけで、もう少し、まずは後方参照を使った正規表現検索・置換の演習をやってみよう。まずは慣れること、そして、理解することを心がけよう。覚えることを目的にするのでは無く、こんな事ができるんだとか、こんな面白い方法があるんだとか、楽しんで貰えると、嬉しいです。

***練習:日付データの形式変更 [#a0df8e14]
下に友達の誕生日リストが月、日、年の順で書かれている。
 April 29, 1984
 March 20, 1987
 September 23, 1980
 December 23, 1982
 February 11, 1984
 January 1, 1999
 May 3, 1988
 May 4, 1993
 May 5, 1987
 November 23, 1985
 November 3, 1994
-このリストを正規表現検索置換を使って、
++年・月・日の順(例:1984 April 29)に並び替えなさい
++日、月、年の順(例:29 April, 1984)に並び替えなさい
***解説 [#v4e06a8e]
-まず、この課題では、月、日、年のそれぞれをどうやって正規表現で表すかを考える。
  April 29, 1984
を見ると
 月: 行頭から始まって、半角英文字だけがいくつか連続した文字列
 日: 空白の次にくる半角数字の連続で次にカンマがくるような文字列
 年: 空白の次にくる半角数字の連続で最後が行末
それぞれを正規表現で表すと、
 月: ^[A-Za-z]+
 日:  [0-9]+,   (注:正規表現前に空白が1つある)
 年:  [0-9]+$  (注:正規表現前に空白が1つある)
そうすると、これらを左からならべた
 ^[A-Za-z]+ [0-9]+, [0-9]+$
が
   April 29, 1984
にマッチするはずだ。
-次に、後方参照を考える
 後方参照というのは、()で正規表現を囲むことにより、
 その正規表現にマッチした文字列を、置換語として再利用できるものだった
まず、上のそれぞれのパーツの正規表現を、カンマや空白の部分を除いて()で囲ってみると、
 ^([A-Za-z]+) ([0-9]+), ([0-9]+)$
になる(ここは、()で囲むだけだから単純なことだ。この()で囲んだそれぞれの正規表現がマッチした文字列を、左から順番に
 ¥1 ¥2 ¥3
という記号で、置換文字列に呼び出すことができる。つまり、1行目ではそれぞれ、次のように対応している。
 ¥1 → April
 ¥2 → 29
 ¥3 → 1984
そのため、もし、置換文字列に
 ¥3 ¥2 ¥1
と書いたばあい、これは1行目では、
 1984 29 April
を表すし、2行目では、
 1987 20 March 20
を表すことになる。
-解答例
 検索文字列:([A-Za-z]+) ([0-9]+), ([0-9]+)
 置換文字列:¥3 ¥2 ¥1
  あるいは
 検索文字列:^([^ ]+) ([^ ]+), ([^ ]+)$
 置換文字列:¥3 ¥2 ¥1
--補足:2番目の例では、([^ ]+)(意味:空白以外の1回以上の連続)が改行を含んでしまってるため、最後に1行の終わりを示す$をつけないと、うまく行かない。~

***前回の課題3の解説 [#pd3ba41c]
-http://bean.bio.chiba-u.jp/moodle にアクセスして、第6回課題3を表示させて解説。

~
~
なお、正規表現の例をもっと知りたければ、H20年度の学生の要望で作った、[[授業/H20/情報処理/正規表現熟語帳]]を参照してみよう。
#include(授業/H20/情報処理/regex_table,notitle)
~表にあげた以外の正規表現で同じ操作を行うこともできる
-^には2つの意味があるので注意
 検索文字列の最初においた場合は行頭から始まることを示す
   ^[A-Z].* で、行頭がアルファベット大文字で始まる任意の文字列
 文字集合を表す[ ]の中で最初に置かれた場合、それに続く文字以外を表す
   [^a-z]+     で、英小文字以外の任意の文字からなる文字列
 参考:$は検索文字列の最後に置かれた場合、行末であることを示す
   [a-z]+$  で、行末に続く英小文字の連続を示す


**レポートってどういうもの?⌣ [#h3912e57]
みなさんは、これまでに、いろんな授業で何度もレポートを提出しているはず。ところが、「何度レポートを出しても良い評価をもらったことが無い」という人が時々いる。そういう人は、もしかするとレポートのどういう点が評価されるのか、わかっていないのかも知れない。生物学科では3年になると毎週のように実験があり、2週間に1度は実験レポートを書かなければいけないのに、レポートの書き方をわかっていないようでは困ってしまう。~
そこでまず、レポートの書き方について簡単にまとめたスライドを見て貰おう。これは、5年前に私が担当したコア授業で、1年生向けに使ったスライドだが、レポート一般に関する注意点は、今でもあまり変わっていない。


&ref(授業/H18/情報処理/06/Slide0001.gif,50%);
&ref(授業/H23/情報処理/07/#06_rep2.gif,50%);
&ref(授業/H23/情報処理/07/#06_rep3.gif,50%);
&ref(授業/H18/情報処理/06/Slide0004.gif,50%);
&ref(授業/H18/情報処理/06/Slide0005.gif,50%);
&ref(授業/H18/情報処理/06/Slide0006.gif,50%);
&ref(授業/H18/情報処理/06/Slide0007.gif,50%);
&ref(授業/H18/情報処理/06/Slide0008.gif,50%);
&ref(授業/H18/情報処理/06/Slide0012.gif,50%);


***Wordを使ってできる「読みやすい」レポート [#u93af1bc]
&size(14){''ポイント'': あなたの%%%メッセージ%%%を分かりやすく相手に伝えるために、Wordを使ってできる限りのことをしよう};

上で述べたようなレポートについての諸注意は、各自でよく考えて、十分にトレーニングする必要がある。申し訳無いけれど、この授業でこれといった即効性のあるテクニックは教えられない。でも、ワードを使って可能な限り読みやすいレポートを作り、採点者による減点を減らす努力はできるだろう。採点者は、たくさんのレポートに目を通さなければならない。そんなとき、読みにくいレポート(例えば、判読しがたい字で書き殴ったようなレポート)があると、減点をしたくなるのは当然だろう。
-まず、最初にやるべきは、
--1. どのようなレポートを求められているのかを十分理解すること。「簡潔な説明」を求められている場合もあるし、「詳細な証拠を用いた論述」を求められている場合もある。
--2. %%%趣旨に応じた長さ%%%のレポートにすること(不要なデータを加えて無理矢理長さを伸ばすのはだめ)
--3. 何ページもあるようなレポートには表紙をつけること。1頁だけで済むようなレポートに、表紙は必要無い。
--4. ページ数が非常に多く、章立てが必要になるようなら(例えば卒論や修論)、目次をつけること。~
(&color(,yellow){※};表紙や目次の要・不要は担当教員によっても違うので、確認すること)
--5. 学籍番号、氏名は必ず書くこと
--6. 複数ページにわたるレポートでは、最初に摘要や要旨を作ること。メッセージは短い文章で伝えられると、わかりやすい。
--7. 見出しを効果的に使うこと。それによって、そのセクションで自分が主張したいことの種類や内容を、相手に簡単に伝えることができる
--8. 読みやすい文字(フォントの大きさ、フォントの種類、色遣い)、やレイアウトにも気を遣うこと
--その他、[[「レポート」に関する注意>http://bean.bio.chiba-u.jp/lab/index.php?%E6%8E%88%E6%A5%AD%2FH19%2F%E6%83%85%E5%A0%B1%E5%87%A6%E7%90%86%2F03#icf89026]]なんかも見ておこう。

では、%%%レポート作成のサンプルファイルとして、&ref(./report_example.docx);をダウンロードしよう。%%%

***演習:&ref(./report_example.docx);を真似たレポートを作ってみよう [#qbd0e3ac]

-Wordを起動して、&ref(./report_example.docx);を開く。~
新規作成で新しい文書を作成し、&ref(./report_example.docx);と同じようなものが作れるかを試すのが、この演習の目的。

-長いレポートには表紙が必要(※短いレポートなら不要。1枚だけのレポートに表紙はつけないほうが、省資源にもなる)
--[[千葉大のホームページ>http://www.chiba-u.ac.jp/e/index.html]]から、千葉大のロゴマークをコピーして、表紙に貼ってみよう。ウェブページの画像はコピー・ペーストでワード文書に貼り付けることができる
+++千葉大ロゴを右クリックして「画像をコピー」
+++ワードのページにペースト
--タイトル、学籍番号、氏名、提出日を入力。
--タイトル関係の文字を選択し、センタリング(中央揃え)
--学籍番号等の情報を選択し、ルーラーで右寄せ(ルーラーが表示されていないときは、「表示」タブで表示させる)

-本文に文章を書き込む: ''新しいページの作成''
--メニューバーの「挿入/改ページ」で、文書の最後にページ区切りを挿入して新しいページを作成。
--ある程度の長さのレポートを書く場合、
 要旨(摘要)
 本論
 結論
 引用文献
とか
 要旨
 序論
 材料と方法
 結果
 考察
 引用文献
とか、最初に構成を決めておくと書きやすくなる。項目はレポートに応じて変える。たとえば、植物分類学野外実験のレポートなら、こんな感じ:
 はじめに
 
 目次
 
 1.実習場所と実施日
 
 2.観察植物リスト
 
   ・リストの作成方法
 
   ・作成したリスト
 
 3.注目した植物の観察結果
 
   1.
 
   2.
 
 おわりに
 
 参考文献

-''見出しの設定'': 
--それぞれの最上位の見出し行(要旨、本論、結論とか)をダブルクリックして選択し、「スタイル」から「見出し1」に設定(文字の大きさが自動的に変わる)
---下位の見出し(上の例で「リストの作成方法」 など)は、「スタイル」から「見出し2」に設定
---書式は「書式のコピー・ペースト」&ref(授業/H19/情報処理/07/Untitled-2.gif);で簡単に行える
---慣れてきたら、よく使う書式は「スタイル」に登録しておくと便利

-''挿入タブから、ページ番号をページの下部に挿入''
--(ヘッダー・フッターの部分をクリックすると、、「ヘッダー・フッターツール」が表示される。ページ番号や日付などを挿入できる)
---表紙にはページ番号を入れたくないので、「先頭ページのみ別指定」にしておく。
---この場合は、「開始番号」を0にすることで、表紙にページ番号が入らない。
---文字の大きさや書体を見やすいように整える~
例えば、頁番号の文字を選択し、「Times New Roman  10 ポイント」にする
---終わったら「閉じる」

-表の作成は「挿入」タブから罫線ツールで
--「表の作成」アイコン&ref(授業/H19/情報処理/07/Untitled-3.gif);をクリックして、目的とする表の行数・列数をマウスのドラッグで指定する。
--エクセルで表を作っておき、コピー・ペーストするのも簡単
--表の罫線の書式は「罫線」のアイコン&ref(授業/H19/情報処理/07/Untitled-4.gif);をクリックして行う。

+図の作成は「挿入」タブから図形ツールで
--□や○などの基本図形や矢印、吹き出しなども自由に作成できる
--いろんな図を利用できる → Power Pointの作業と共通する部分が多いので、次週解説。


-''論文やデジタル画像から図を切り取ってきて証拠に使う'' ⌣
--例:~
クジラとカバに近縁であることを示した論文を見る。[[Nikaido et al,1999, PNAS>http://www.pnas.org/cgi/content/full/96/18/10261]]
---クジラとカバの関係を示した系統樹を表示させる
---Snipping Tool(あるいはPrtSc)で使いたい図を切り取る
---Wordの書類に行きペースト
--画像を右クリックし、レイアウトで、文字と画像の関係(背面、全面、回り込みなど)を調整する
--図には必ず番号とレジェンド(説明)をつける。引用もとも明示する。

-''引用文献を証拠に使って、相手を納得させよう''
--レポートの中で、他人の意見と自分の意見を区別するのはとても大切。他人の意見(つまり、そういう意見があるという事実:上の説明にあったカバの系統関係など)は、文章の後の()内に文献を引用しておくことで、その意見がいつ、誰が、どの雑誌に発表した意見であるかを示すことができる。つまり、文献引用することで、「そういうことが言われた事実があるということ」証拠を示している。レポートの場合は、そういう、文献データ(事実)を証拠として、なんらかの結論を導き出し、自分の意見として提出することが求められている。目指すところは、
 いろんな証拠を使って、自分の意見ややったことを相手に納得させること!

-目次の挿入~
作成する文書が長くなってくると、目次をつける必要がある。目次は、見出しのところに「見出し」スタイルが適用されていると、自動的に作成することができる。
--(上述)文章中の見出しに、見出しスタイル(「見出し1」、「見出し2」など)のスタイルを当てはめる。
--(上述)文字列を右クリックして、コンテキストメニューからスタイルを選び、見出しを選ぶ
--(上述)フッターを挿入し、ページ番号を表示させておく。
-目次を挿入したい場所にカーソルを移動し、「参考資料」タブから「目次」を挿入

**Wordを使った文書作成に習熟する⌣ [#e78d04e2]
Wordはさまざまな機能を持っている。上ではレポート作成に必要なごく一部の機能だけを紹介したが、さらに、卒業論文の作成などで便利な機能もいくつか紹介しておこう。

***テンプレートを用いたレポート作成 [#uc5b6dc8]
レポート等の文書を作成する場合、読みやすさを求めるには、フォントの種類や大きさを変えたり、行間を整えたり、いろんな手間が必要になる。しかし、こういった作業を何度も繰り返してやるのは面倒。そこで、自分専用''テンプレート(ひな形)''を1つ作っておく。そうすれば、今後のレポート作成のときには、ひな形に合わせて内容を書き換えるだけで、見栄えのいいレポートができることになる。~
右のリンクから、レポート作成のためのテンプレートをmoodleページにアップロードしておいたので参考にして欲しい([[''ダウンロード''>http://bean.bio.chiba-u.jp/moodle/mod/resource/view.php?id=209]])。~
このファイルを開くと、レポートで使われる様々な書式設定の見本と解説が載っているのが分かる。説明を読みながら、自分用に内容を変更すれば、自分だけのためのレポート用のテンプレートが作成できることになる。~
授業では全てを解説している時間は無いので、いくつかの項目を抜き出して解説する。残りは自分で読んで、いろいろと変更して、機能を体験して欲しい。~

***スタイルの変更: [#sa0a4f16]
Wordの文書では、要素ごとにスタイルが設定することができる。この場合、基本のスタイルを変更すれば、そのスタイルが適用されている部分の書式を一度に変更できる。
--ホームタブを開くとスタイルの一覧が表示される
--たとえば、「緒論」や「材料と方法」などの見出しには「見出し1」のスタイルが適用されている。~
この見出し1の文字の色を黒からオレンジに変更してみる
---ホームタブで「見出し1」を右クリック。表示されるメニューから「変更」を選択
---書式の変更で、「フォントの色」をオレンジに変更→見出し1が適用されている部分の文字の色が全てオレンジになった~
さらに、他の見出し(見出し2,  見出し3等)の色も黒に変わった。~
これは、見出し2などで基準にするスタイルとして「見出し1」がつかわれていたため。見出し2の色だけを変えたかったら、上と同様にして個別に変更。


**Word以前の問題: レポートにはメッセージが不可欠 [#cbeaa236]
&size(14){Wordを使えるようになったからといって、良いレポートが書けるわけではない};~
&size(14){伝えたいメッセージ(主張)が無ければ、良いレポートなんて書けやしない};

下の本は、レポートを書くということについて、具体的に分かりやすくまとめられている。
~&ref(授業/H19/情報処理/06/CV098.jpg,50%);
~戸田山 和久. [[論文の教室—レポートから卒論まで.>http://www.amazon.co.jp/%E8%AB%96%E6%96%87%E3%81%AE%E6%95%99%E5%AE%A4%E2%80%95%E3%83%AC%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%8B%E3%82%89%E5%8D%92%E8%AB%96%E3%81%BE%E3%81%A7-%E6%88%B8%E7%94%B0%E5%B1%B1-%E5%92%8C%E4%B9%85/dp/4140019549/ref=pd_bbs_sr_1/250-9053692-1815432?ie=UTF8&s=books&qid=1177570406&sr=8-1]] 297ページ. 出版社: 日本放送出版協会 (2002/11)
~(あと、今日Google検索をして見つけたんですが、[[テクニカルライター・冨永敦子さん>http://www.tomi0730.com/]]の「[[プロから学ぶ「分かりやすい文章の書き方」講座>http://www.tomi0730.com/]]」も参考になりそうです。)


***自分の考えを文章で表現することは研究者にも必要 [#j8ebaf9c]
キャリア授業について寺崎先生から聞いたところによると、今年の1年生には、将来、研究者になることを子房している人が多いということだった。そこで、研究者を目指す学生が、修士2年の春に直面する、「学振DC」申請を紹介しておこう。~
日本学術振興会特別研究員ホームページ:http://www.jsps.go.jp/j-pd/index.html~
日本学術振興会特別研究員DC(略して「学振DC」)というのは、研究者の養成・確保を目的として、我が国トップクラスの優れた若手研究者に対して、自由な発想のもとに主体的に研究課題等を選びながら研究に専念する機会を与える制度。もし学振DCに選ばれると、~
&size(16){博士課程の3年間、月額200,000円の研究奨励金と、年間150万円以内の研究費が支給される};~
という、非常に有り難い制度です。平成23年度の生物学分野の場合、申請者数367(DC1)に対して、84人(22.9%)が採用されています。しかも、博士1年からの採用(DC1という)への申請者は、それほど発表論文の本数(業績と言います)が多くないので、申請書のできが、審査に大きく影響します。~
申請書のリンクを下にはっておいたので、ダウンロードして見てみよう。~
特別研究員DC:申請用の様式(Word):http://www.jsps.go.jp/j-pd/data/shinsei/02_dc.doc~
~
かなりの内容を分かりやすく書かなければならない。生物分野では無いが、実際にDC1に採用された人の申請書がネット上に公開されているので、見てみよう。~
http://www.mibel.cs.tsukuba.ac.jp/~ceekz/dc1/dc1.pdf~
  (申請者本人のウェブページ:http://www.mibel.cs.tsukuba.ac.jp/~ceekz/dc1/)
~
こういう申請書を作成するときには、自分のアイデアを論理的に、分かりやすく説明できることが不可欠だ。そして、そういう能力(論理的説明能力や、文章作成能力)というのは、一朝一夕には身につかない。研究者を目指す皆さんは、今からちょうど5年後のM2の春には学振申請が待っていることを目標に定めて、今から、論理的説明能力や文章作成能力を磨いておくといいだろう。~
~
学振申請や、論理的説明能力についてさらに知りたい人は、私やキャリア担当の教員に尋ねてください。


**第7回授業の課題 [#fdae3d5d]
-提出期限:課題すべて、6月6水曜正午~
http://bean.bio.chiba-u.jp/moodle から提出