第3回・ネットワークを用いたコミュニケーション †
前回は教科書でもそんなに触れられていないぐらい基礎的なところをやった。アンケートの結果では、進む速度は丁度いいという人が多かったが、遅いと感じた人も多かった。そこで、今後の授業では、教科書を活用して、次のような方針ですすめたい。
- 授業では主に講義と演習を行う。
- 講義では、これから習得する技術の基本的な背景や注意点を説明する。基本事項をすで習得済みの学生には、詳しい関連事項を、教科書等を参照して自習してもらう(【p..参照】で示す)。
- 操作では、コンピュータ利用に慣れていない人でも着いてこられるよう、その日の目標を達成するのに最低限必要な操作を、1ステップずつ、丁寧に説明する。
- その日の講義と操作に関連する事項で、基本課題を設定する。基本課題ができていれば、単位習得はできる。
- 基本事項をすでに十分に習得している人向けに、発展課題を準備する。発展課題の点数も成績評価に用いる。(秀・優
の欲しい人は発展問題にチャレンジして欲しい)。
なお、教科書は情報処理の授業で必要な知識を、体系的に(ココガポイント)まとめてある。知識の体系化というのは、人に説明できるレベルにまで物事を理解する時に、とても必要。ある操作が「できる」ということだけでなく、その意味も、教科書やウェブで調べて、できるかぎり理解してほしい。
- 前回の補足
- 拡張子の説明(意味、Windowsでの表示のさせ方)
コミュニケーションツールとしてのPCとネットワーク †
電子メール【p5-10】 †
前回の課題で、全員が電子メールで添付書類を送ることができた。
つまり、全員が統合メールを使って、コミュニケーションができたということ。〔オメデトウ! 〕
今後はどんどん電子メールを活用して欲しい。
今日の授業では、電子メールを今後使うにあたって、注意するべき事項をまとめておく。
電子メールの便利さとトラブル †
電子メールはとっても便利。でも、使い方を誤ると、思わぬトラブルが。。。
- 便利さ:簡単に送信できる、早く届く、簡単にコピーできる、同じ文章を同時に何人にも送れる
- トラブル:誤送信、私信に対するデリカシーの欠如
- 事例
- 不十分な内容のメールなのに、つい、送信ボタンをクリックしてしまった。。。
- メーリングリストにラブレターを送信してしまった。。。
- 上司への不平を友達に送ったつもりが、つい間違えて、上司本人に送ってしまった
- 受け取ったメッセージを残して返信するときに、CCで他の人にも送ってしまった
- その他、メールアドレスの仕組み、メールとウィルス、インターネットメールと携帯メールの違いなど【p6-7参照】
電子メールによるコミュニケーション【p8参照】 †
○良い電子メールの書き方【8-10】
すでに2回、電子メールによる課題提出はしてもらっている。全員からメールが届いているので、メールを使えるというレベルには達している。ここで、メールを作成する上で、気をつけておくべき事項を整理しておこう。
- 閑話休題:昔から「手紙の書き方」的なお作法の本は数多くかかれている。敬語の使い方とか、季語の使い方とか、いろいろ。電子メールにはそれほど厳しい制限はないし、書簡のお作法どうりに書いていると、「ムダ」と感じられることもあるのだが、送信相手との関係に応じて、最低限のお作法はやはり必要。
- ヘッダ部分の情報
- アドレス:ソフトにもよるけど、TADASHI KAJITA < > などという方式が多い。前半の部分は相手が設定したものである場合が多いが、自分のソフトのアドレス帳に登録しておくこともできる
- CcとBcc
- 便利だけど使い方によってはトラブルが起きる
- Ccにアドレスを書かれた人は、基本的にはコミュニケーションに直接参加しなくても良い第3者。たとえば、私があなたとこういうやりとりをしたということを、トラブル防止のために、上司にも知っておいてほしいなという時に、Ccで上司にメールを送る。Ccで届いたメールはちゃんと読まれないかも知れないし、読まれるかも知れない。人によって解釈はさまざまなので、ちゃんと読ませたい大事なメールはToで送るべき。
- また、個人同士のメール内容を引用して返信するとき、Ccでこれまでのやりとりに参加していない第3者にメールを送ると、もとメールの発信者が困ることがある。
- 個人のメールアドレスをToやCcに書いて第3者に送ると、メールを受け取った全員が、そのアドレスを知ることになる。
Bccは使い方のルールにコンセンサスが無いので、よほどの場合で無いと使わない方が良い。Bccで送ってメールを他の人へのメールで引用されるなど、トラブルにつながりうる。
- 教員特有の事例かもしれないが、学生からは携帯からのメールが届くことも多い。そのクラス全員にメールを送る必要があるときは、なるべく、メールアドレス全てをBccに書き込むようにしている。
- 主題(Subject)
- 主題は無くても届くけど、必ず書くこと。内容を簡潔に表すものが望ましい。**主題にはセンスの良さが現れる**。変な主題を使っていると、スパムメールと思われて捨てられちゃうかも。
- ヘッダの例: メールソフトでヘッダを詳細表示させると、以下のような情報が得られる。ここには、メールがいつ、どのような経路をたどって自分に届いたか、詳細が書かれている。
用語解説:ヘッダ(メールヘッダ)
電子メールの本文以外の場所、つまり、アドレス、件名、
作成日、ccアドレス、メールの配達経路(受信メール)などの情報
例:前回のレポートメール
Status: R
Return-Path: <XXXXXX@students.chibax-u.mp>
X-Original-To: YYYY@faculty.chibax-u.mp
Delivered-To: YYYYYY@chibax-u.mp
Received: from cuvirus3.chibax-u.mp (cuvirus3 [192.64.3.43])by
cupbox1.chibax-u.mp (Postfix) with ESMTP id C26D1738D7for
<YYYY@faculty.chibax-u.mp>; Thu, 20 Apr 2006 17:41:43 +0900 (JST)
Received: from cuvirus3.chibax-u.mp (localhost.localdomain
[127.0.0.1])by localhost.chibax-u.mp (Postfix) with ESMTP id
A4896C5BBAfor <YYYY@faculty.chibax-u.mp>; Thu, 20 Apr 2006 17:41:43 +0900 (JST)
Received: from students.chibax-u.mp (cuacmsrv3 [192.64.3.23])by
cuvirus3.chibax-u.mp (Postfix) with SMTP id 83C3FC5BB7for
<YYYY@faculty.chibax-u.mp>; Thu, 20 Apr 2006 17:41:43 +0900 (JST)
From: <XXXXXX@students.chibax-u.mp>
To: YYYY@faculty.chibax-u.mp
Subject: 情報処理02(XXXXXX)
Date: Thu, 20 Apr 2006 17:41:43 +0900 (JST)
MIME-Version: 1.0
X-Priority: 3
X-Mailer: Active! mail 2003
Message-ID: <20060420174143.23D91295@students.chibax-u.mp>
Content-Type: Multipart/Mixed;boundary=-----P05Q.PING3YQLZ96662ONY14BTEZD7.
Status: RO
- 本文
- 1行の長さは、引用符(>)で引用されることを考えると、70文字程度が適当。多くのソフトは自動的にそろえてくれる
- 機種依存文字を使わない:全角ローマ数字や、全角○で囲まれた数字などは、機種によってはただしく表示されない。
- よほど親しい相手とのやりとりで無い限り、相手の名前、自分の名前を本文中に書くのはエチケット。
- 現在、スパムメールが氾濫している。「自分の名前が本文に入っていないメールは削除」などのルールをメールソフトに設定しておくと、スパムメールをかなり排除できる。
WWW †
- WWWとは【10-12参照】
授業で具体的なことを習った後、ぜひ、教科書や参考書を読んで、「へぇー」と納得してほしい。
- WWWの仕組み
・WWWサーバとクライアント、アクセス、
その他 †
- インスタントメッセージ【p13 参照】
- インターネット電話・IP電話【p14 参照】
アプリケーション操作の基本 †
メニューバーからの操作はほとんどのソフトで共通! †
Webブラウザの使い方(Pukiwikiの利用法) †
第3回授業・基本課題 †
課題:http://bean.bio.chiba-u.jp/joho18/ に自分の連絡用ページを作成すること。また、 自分の学生証番号/03 という新しいページを作成し、下の囲みの中にあるアンケートをコピー・ペーストして、「回答:」の後に答えを書き込むこと。
- 手順
- 画面の上の方にある〔 新規 〕をクリック
- ページ名を尋ねる入力スペースが表示されるので、半角英数字で、ピリオド・スラッシュ・0・3を下のように入力
./03
- 編集画面に下のアンケートを*やーも含めてコピーし、答えを書き込む
*第3回授業・基本課題
**氏名:
**課題への回答
-今日(4月27日)の授業の進み方は?(はやい、丁度いい、おそい)
--回答:
-今日の授業の難しさはどう感じましたか(簡単すぎ 簡単 丁度いい 難しい 難しすぎ):
--回答:
-難しいと答えた人は、特にどの点が難しかったですか?:
---回答:
-今日の授業は(よく分かった 分かった 分からなかった):
--回答:
--分からないと答えた人は、特にどの点が分からなかったですか?:
--回答:
-今日の講義で理解できなかった用語があったら挙げてください:
--回答:
-来月末ぐらいから、Word, Excel, PowerPointなどについても解説します。しかし、
そういうアプリケーションは、使っていれば自然に覚えるし、世の中に(ウェブ上や
書籍など)、使い方に関する情報があふれています。そのため、授業でそういう
アプリケーションの使い方を演習することには、個人(梶田)的には疑問を感じます。
-そこで、質問。"授業で"次のアプリケーションの使い方を学んで、いまのあなたには
できない、どんなことができるようになりたいですか?それぞれについて
自由に書き込んでください。
--MS Word回答:
--MS Excel回答:
--Power Point回答:
- 提出期限:5月8日月曜正午
- おまけ:今回の授業に出た人は
自分の学籍番号
自分の学籍番号/03
※この場合の学籍番号はz6s4099等、zで始まるものを指す
- という2つのページができているはず。課題の評価は
自分の学籍番号/03
- だけで行うが、〔自分の学籍番号〕のページのどこかには、
#ls
- と入力しておいて欲しい。
総評 †
今回の課題も、授業時間終了後まもなく、全員が提出してくれました。提出期限までには、まだ、書き込み内容を変更したり、画面を編集したりする時間は十分あるので、WordやExcel, Power Pointに関するコメントは、なるべく具体的に書いて貰えると助かります。
なお、今回習得したPukiwikiを利用することで、世界中の何処にいようとネットさえ使えれば、かなり複雑な文章を他の人と共有したり、画像を用いて説明したり、意見交換の過程を時系列にそって残したりすることができます。今後の課題では、Pukiwikiを用いたレポート作成と提出、および、他のアプリケーションとのデータ共有の方法を習得します。といっても、何も大げさな事ではなく、基本技は
1.コピー・ペースト 2.テキストファイル(エディタ)利用 3.一括検索&置換
です。 こうご期待!
第3回授業・発展課題(授業中、ヒマでしょうがない人向け) †
課題:下の囲みにあるような植物種名のリストが5000種分ある。下の例では、そのうち7種を例として示した。そのリストの属名と種小名部分だけを斜体(イタリック)にして、MS Wordを使って印刷したい。どのようにやると最も効率的にできるかを考えて、自分の授業連絡用ページに説明文を作成しなさい。なお、以下の注意に従うこと。
- 上の「第3回授業の課題」も提出すること
- ページ名は
自分の学生証番号/03adv
にすること。自分のページの下層に新しいページを作るときは、そのページで「新規」をクリックし、ページ名を尋ねるウィンドウで、
./03adv
と入力しする。
- 説明文が長くなる場合は、文章の項目ごとに見出しをつけて、読みやすくすること(Pukiwikiの文章整形のルールに従って書くこと)
- 正規表現を用いる場合は、検索文字列、置換文字列も示すこと。Pukiwikiの編集画面で、行の最初を半角空白にすると、下のような囲みの中に、文字を表示できる。その場合、他の文章整形のルールは当てはまらない。
←編集画面でみると、ここには半角空白を入れてある。
* Pukiwikiでは*で始まる行は見出しになるが、行頭を半角空白に
すれば、そのルールは適用されない。
- 提出期限:5月8日月曜正午