ネットワークを利用したコミュニケーション

いまや、ネットワークを介したコミュニケーションは、我々の日常生活に欠かせないものになっている。検索すればすぐに欲しい情報が手に入るウェブページだけでなく、自分から情報を発信するブログやミクシー、電子メールやIPフォン、映画や書籍のオンデマンド配信などなど、使いかたや使われ方も様々だ。今日の授業では特に、仕事や研究の面で欠かせない電子メールの使いかたをもう少し学ぶ。また、電子メールで添付書類をやり取りする方法とその注意点や、メールに関連したコンピュータセキュリティ、そして、クラウドを利用したファイルの共有方法や、moodleというシステムを使って、授業に関するコミュニケーションする方法も学ぶ。

第2回授業の獲得目標: [worried]

  1. 電子メールのについての一般的注意を理解する
  2. メールシステムを使って、添付書類つき電子メールを送受信できるようになる
  3. メールの安全な利用法を理解する
  4. Windows 7のシステムで、ファイルの拡張子を表示できるようになる
  5. レポート提出用・moodleサイトにアクセスできるようになる
  6. オンラインストレージ(DropBox)を利用したファイル共有の方法を習得する

電子メールについての一般的注意を理解する [smile]

ネットワークを利用したコミュニケーションの原理的な話しは、教科書やネット上の情報など、いろいろある。 でも、とりあえずいろいろと操作をして、慣ることからはじめよう。まず今回は電子メール(以下、ところどころ略して「メール」と呼ぶが、意味は同じ)。

前回の課題で、ほぼ全員が電子メールを送ることができた。これで皆さんは、

電子メールによる、ネットワークを用いたコミュニケーションに成功した。

コミュニケーションの主体はもちろん、皆さんと私。送られた情報は、「文字」すなわちテキストデータ(文字データ)

(課題としては簡単すぎたかも。。。)

では、おさらいの意味も兼ねて、メールシステムシステムにアクセスして、メールを確認してみよう。

メールシステム: http://cuacmsrv.chiba-u.jp/ にアクセスして、メールを確認

  • ログイン画面でメールアドレスとパスワードを入力
  • 画面の上の方にある「メールの受信」をクリック
  • メールをクリック

    私からのメールが届いているはずだ。
    中身はあとで読むとして、メールによるコミュニケーションはとっても便利。好きなときに、テキストデータによる情報を受け取れるし、また、添付書類を使えば、画像や音声データもやりとりできる。
    ただ、添付書類の使い方はちょっと大切なので、今日の授業で練習しよう。

前回レポート:メールによる提出:レポートの指示に注意!

前回のレポートメールは、未提出は1名のみ、提出者も2名以外は全員が締切以内に提出できていた。しかし、レポートの指示(要件)を思い出して欲しい。

* なお、以下の指定事項は必ず守ってください
1. 件名は 情報処理01(学生証番号) にすること
   * 例  情報処理01(12S0001X) <注:学生証番号は半角英数字を用いること>
2. 操作: 下のアンケートをコピーして、メールの本文にペーストし、...
3. 答えは必ず、各項目の":"の後に記入すること。...
4. 提出期限:4月14日土曜正午

どんなレポートでもそうですが、
レポートの提出要件を守らなかった場合、減点対象になる
ということは覚えておこう。今回のレポートでも、次のようなレポートの指示違反があった。これらは、もちろん減点対象となる。

  • メールの提出要件違反の実例
    日付件名氏名学生証番号
    Thu, 12 Apr 2012 16:52:33Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:25:36Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:28:19Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:32:41Subject:   氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:33:15Subject: 情報処理01(*******)氏名:   学生証番号:   
    Thu, 12 Apr 2012 17:34:07Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:34:39Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:34:42Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:37:07Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:38:10Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:38:21Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:38:53Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:39:11Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:39:50Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:39:51Subject: 情報処理*******氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:39:58Subject: 情報処理01(12S00***)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:40:15Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:40:57Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:42:27Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:43:31Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 17:45:52Subject: 情報処理01(*******)氏名:   学生証番号:   
    Thu, 12 Apr 2012 17:47:01Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 21:06:23Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Thu, 12 Apr 2012 21:42:03Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Fri, 13 Apr 2012 00:05:58Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Fri, 13 Apr 2012 12:28:22Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Fri, 13 Apr 2012 12:59:19Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Fri, 13 Apr 2012 13:06:02Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Fri, 13 Apr 2012 14:12:56Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Fri, 13 Apr 2012 19:02:29Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Fri, 13 Apr 2012 19:05:26Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Fri, 13 Apr 2012 19:53:11Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Fri, 13 Apr 2012 21:55:39Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Sat, 14 Apr 2012 09:23:14Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Sat, 14 Apr 2012 11:59:13Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Sat, 14 Apr 2012 18:03:13Subject: 情報処理01(*******)氏名:*****学生証番号:12S****
    Sun, 15 Apr 2012 16:19:43Subject: 情報処理01(*******)>氏名:*****>学生証番号:12S****
    Thu, 19 Apr 2012 09:41:27Subject: 情報処理01*******:*****学生証番号:12S****
  • その他、
    • 回答記入漏れ
      氏名:
      学生証番号:
      件名の指示違反
  • 回答方法の指示違反
    キーボードからの文字入力はどのくらいできますか(遅い ):
    ワープロソフトは何を使っていますか?(使っていない ):

以上のレポート要件指示違反は、今回は初回だから減点していないが、回が進むころには減点するので注意して欲しい。
レポートや課題の指示には十分な注意を払おう

閑話休題: こういう指示を守ることもコミュニケーションの一つなので、注意しよう。場合によっては、不利益を被ることがある。
例えば、海外留学が決まって航空券を購入し、1ヶ月以内にビザを取得しなければならないと言うときでも、
ビザの申請書の質問欄の1つにチェックを忘れただけで、申請書を突き返されてしまう。
しかも、ビザの審査料は支払わなければならないし、航空券代金は戻ってこないしなどと、いうことがある
(某国大使館であった実例です)。普段のレポートから、提出要件や指示には注意を払っておこう。

ところで、上では指摘していないが、とてもよくある間違いの1つに、全角文字と半角文字の混同がある。

全角文字  AbCdEfG012345+−X アイウエオ
半角文字  AbCdEfG 012345+-X アイウエオ

コンピュータの初心者はよくこの2種類の文字を混同してしまう。特に、

メールアドレスやアカウントやパスワードに全角文字を使ってはいけない
自分が入力している文字が全角か、半角かは、画面右下をよく見て注意していよう。

電子メールの便利さとトラブル

電子メールはとっても便利。でも、使い方を誤ると、思わぬトラブルが。。。

  1. 便利さ:簡単に送信できる、早く届く、簡単にコピーできる、同じ文章を同時に何人にも送れる
  2. トラブル:誤送信、私信に対するデリカシーの欠如
  3. 事例
    1. 不十分な内容のメールなのに、つい、送信ボタンをクリックしてしまった。。。
    2. メーリングリストにラブレターを送信してしまった。。。
    3. 上司への不平を友達に送ったつもりが、つい間違えて、上司本人に送ってしまった
    4. 受け取ったメッセージを残して返信するときに、CCで他の人にも送ってしまった
  • その他、メールアドレスの仕組み、メールとウィルス、インターネットメールと携帯メールの違いなど

電子メールの基本構造

メールの基本構造を理解しておくと、なりすましメールや、フィッシング詐欺に引っかかりにくくなる。

  1. ヘッダ部分の情報
    メールの先頭で、To:やFrom:やSubject:等の情報が書かれた部分を、ヘッダと呼ぶ。
    1. 送信先アドレス(To:):ソフトにもよるけど、TADASHI KAJITA < tk.gif> などという方式が多い。前半の部分は相手が設定したものである場合が多いが、自分のソフトのアドレス帳に登録しておくこともできる
    2. CcとBcc:
      メールの送り先はTo:で指定されたアドレスだけど、同じメールを同時に他のアドレスにも送るときにCd(Carbon Copyの略)や、Bcc(Blind Carbon Copyの略)を用いる。
      • Ccにアドレスを書かれた人は、基本的にはコミュニケーションに直接参加しなくても良い第3者。たとえば、私があなたとこういうやりとりをしたということを、トラブル防止のために、上司にも知っておいてほしいなという時に、Ccで上司にメールを送る。Ccで届いたメールはちゃんと読まれないかも知れないし、読まれるかも知れない。人によって解釈はさまざまなので、ちゃんと読ませたい大事なメールはToで送るべき。
        また、個人同士のメール内容を引用して返信するとき、Ccでこれまでのやりとりに参加していない第3者にメールを送ると、もとメールの発信者が困ることがある。
      • Bccは使い方のルールにコンセンサスが無いので、よほどの場合で無いと使わない方が良い。ただし、最近は、複数アドレスにメールを一度に送るとき、受信者に他のメールアドレスを知られないよう、Bccで送る場合がある。例えば、教員が複数の学生の携帯メールに同じメールを返信するとき、は、なるべく、メールアドレス全てをBccに書き込むようにしている。個人のメールアドレスをToやCcに書いて第3者に送ると、メールを受け取った全員が、そのアドレスを知ることになるからだ。
    3. 件名(Subject)
      • 件名は無くても届くけど、必ず書くこと。内容を簡潔に表すものが望ましい。**主題にはセンスの良さが現れる**。変な主題を使っていると、スパムメールと思われて捨てられちゃうかもしれない。
    4. 返信先アドレス: Reply-to: メールソフトで「返信」ボタンをクリックすると、新しいメールがReply-toで指定されたメールアドレスに送られる。Reply-toが指定されていない場合は、Fromのメールアドレスに送信される。
      よく起こるトラブルは、メーリングリストから届いたメールのFrom欄は個人のアドレスになっているのに、Reply-to欄はメーリングリストのアドレスになっている場合。このとき、うっかりそのメールの送信者に個人的な内容を「返信」してしまうと、そのメールがメーリングリストに登録されている全員に届くことになる。
    5. その他の'ヘッダの例: メールソフトでヘッダを詳細表示させると、以下のような情報が得られる。ここには、メールがいつ、どのような経路をたどって自分に届いたか、詳細が書かれている。
      表示させるには、受信箱からヘッダを表示させたいメールをダブルクリックしてメールを別ウィンドウで表示させ、右上の「操作を選択」をドラッグして、「ソース表示」を選ぶ。
      #2Untitled-1.gif
      そうすると、下のようなメールのソース(メールとして送信されてきた文字情報そのもの。画像や添付書類も、文字(テキスト)として送信されてきているのが分かる)。そのメールがどういう経路を辿って自分に届いたのかも知ることができる。
      用語解説:ヘッダ(メールヘッダ)
       電子メールの本文以外の場所、つまり、アドレス、件名、
       作成日、ccアドレス、メールの配達経路(受信メール)などの情報
      例:前回のレポートメール
      Status: R
      Return-Path: <XXXXXX@students.chibax-u.mp>
      X-Original-To: YYYY@faculty.chibax-u.mp
      Delivered-To: YYYYYY@chibax-u.mp
      Received: from cuvirus3.chibax-u.mp (cuvirus3 [192.64.3.43])by 
      cupbox1.chibax-u.mp (Postfix) with ESMTP id C26D1738D7for 
      <YYYY@faculty.chibax-u.mp>; Thu, 20 Apr 2006 17:41:43 +0900 (JST)
      Received: from cuvirus3.chibax-u.mp (localhost.localdomain 
      [127.0.0.1])by localhost.chibax-u.mp (Postfix) with ESMTP id 
      A4896C5BBAfor <YYYY@faculty.chibax-u.mp>; Thu, 20 Apr 2006 17:41:43 +0900 (JST)
      Received: from students.chibax-u.mp (cuacmsrv3 [192.64.3.23])by 
      cuvirus3.chibax-u.mp (Postfix) with SMTP id 83C3FC5BB7for 
      <YYYY@faculty.chibax-u.mp>; Thu, 20 Apr 2006 17:41:43 +0900 (JST)
      From: <XXXXXX@students.chibax-u.mp>
      To: YYYY@faculty.chibax-u.mp
      Subject: 情報処理02(XXXXXX)
      Date: Thu, 20 Apr 2006 17:41:43 +0900 (JST)
      MIME-Version: 1.0
      X-Priority: 3
      X-Mailer: Active! mail 2003
      Message-ID: <20060420174143.23D91295@students.chibax-u.mp>
      Content-Type: Multipart/Mixed;boundary=-----P05Q.PING3YQLZ96662ONY14BTEZD7.
      Status: RO
  2. 本文 本文はメールの内容そのもの。最近はHTMLメールと言って、フォントの大きさや色を変えたり、画像を埋め込んだりできるメール形式もある。HTMLメールでは無く、文字情報だけでできているメールをテキストメールと呼ぶ。

電子メールの書き方

メールを書く上で、気をつけておくべき事項を整理しておこう。

  • 閑話休題:昔から「手紙の書き方」的なお作法の本は数多くかかれている。例えば、時候の挨拶から始まって、結語をどうつかうかとか、様々な指示がある。メールも手紙の一つなので、そういう本に倣うのも、一つの方法だろう(特に、経緯を払うべき相手に送る場合には、必要な場合もある)。
    ただ、電子メールにはこれといって決まった厳しいお作法はないし、書簡のお作法どうりに書いていると、「ムダ」と感じられることもある。電子メールはコミュニケーションのための道具なので、相手がどう思うかとか、内容が相手にどう伝わるかとか、よく考え、最低限のエチケットは守って本文を書こう。
  1. 本文
    • 本文は分かりやすく、簡潔にする。長文メールを書く必要があるときは、最初にコンテンツを箇条書きでまとめるなど、配慮も必要。
    • 簡単な例文1:(以下<>の中は書き方にかんする説明)
      新村様  注意!: 携帯メールに慣れている人は、本文に宛名を入れない場合が非常に多い。よほど親しい間柄で無い限り、宛名は必ず書こう>

      来週の情報処理授業の進め方について相談があります。本日13:30に研究室で相談できるでしょうか?急な話しで恐縮ですが、返信、よろしくお願いします。<本文は簡潔に。文章作成は相手との関係をよく考えて>

      梶田 !!注意!!: 送信者の名前は必ず書くこと。学生諸君からのメールは、名無しで送られてくることが非常に多いので特に注意が必要
    • 簡単な例文2:
      ○○委員の皆様
      (cc: ○○学科長)
      
      ○○委員梶田です。先ほどの◇◇さんの意見に対する補足意見をお送りします。
      1.・・・・・
      2.・・・・・・・・・
      以上。
      
      > <ここに前に意見を述べた人のメールが引用される>
      at 23:30 4 Apr. 2011 ◇◇ wrote:
      >◇◇です。
      >学生へのメール一斉配信についての提案です。以下、検討よろしくお願いします。
      >...................................
      
      梶田
      <ここに署名(所属先や電話番号を記入したものを入れてもよい>
      • CCで複数の人に送信するとき、最近わりとよく使われる書き方
      • 誰宛のメールで、CCとして(つまり第三者として)読んで欲しいのは誰かを、メール本文の中で明示している。
      • 最初にこの文章を書いているのは誰かを述べて、本文を簡潔に書く
      • 返信の場合、引用符:(>)の後に、前の人のメールが自動的に挿入される
      • 署名を設定しておけば自動的に挿入される。
  • 1行の長さは、引用符(>)で引用されることを考えると、70文字程度が適当。多くのソフトは自動的にそろえてくれる
  • 機種依存文字を使わない:全角ローマ数字や、全角○で囲まれた数字などは、機種によってはただしく表示されない。
    • 機種依存.gif
  • よほど親しい相手とのやりとりで無い限り、相手の名前、自分の名前を本文中に書くのは常識。名前が書いていないと、誰からきたものか分からない。また、後でメールを検索するときにも、名前が書いてないと、とても不便。

メールによる添付書類のやり取り [smile]

メールシステムは、インターネットに繋がっている環境なら、世界中どこからでも使える。 自分の家からもメールチェックをするとか、メールシステムにメッセージが届いたら、携帯電話のメールサービスにお知らせだけでも送るようにするとかなど、活用してほしい。千葉大では、授業の情報を受講者にメールで配信する、「授業情報配信システム」という新しいサービスが始まった。メールシステムは皆さんにとってこれからますます重要になるだろう。

さて、皆さんが仕事で電子メールを使うようになったとき、とても頻繁に使われるのが「添付書類」というもの。これは、送信するメールにくっつけて、ワープロで作った書類や、デジカメで撮った写真などをやりとりするものだ。

では、

メールシステム: http://cuacmsrv.chiba-u.jp/ にアクセスして、メールを確認してみよう

私からの添付書類付きのメールが届いているはず。添付書類を開いてみよう。。。。

練習: 添付書類の送信

  • 自分のメールアドレス宛に、添付書類を送ってみよう!
    • MS Wordを使って、何でもいいから文書を1つ作成し、保存しよう。(保存の方法は、画面で説明)。
    • 保存したファイルを添付書類として自分のアドレス宛に送信。
    • 受信箱から、自分宛のメールが届いたかどうか、確認してみよう。

<セキュリティ>メールの安全な利用法を理解する [smile]

メールは私達の生活から切り離せないものになりつつあるが、それとともに、私達はメールを介して、様々な脅威にさらされている。基本的な事項をいくつか正しく理解して、危険を回避しよう。

添付書類:ウィルスメール

今日、私から届いたメールの一つに、

______.exe

という添付書類がついていたのに気づいただろうか?最後の「.(ドット)+英子文字3文字」は「拡張子」といい、そのファイルの特徴を示すものだ(文書なのか、プログラムファイルなのかが分かる)。 よく使われる拡張子をリストしてみると、

.exe実行ファイル。プログラムを起動するためのもの
.batバッチファイル。プログラムを起動する一連の操作が書かれたもの
.doc .docxMicrosoft Office Word で作成された文章ファイル
.xls .xlsxMicrosoft Office Excel で作成された表計算ファイル
.ppt .pptxMicrosoft Office PowerPoint で作成されたプレゼンテーションファイル
.pdfAdobe社の開発した文章形式のファイル
.jpg .png .gif画像ファイル
.mp3 .wav音楽ファイル
.mpeg .wmv .mp4動画ファイル

という風に、拡張子を見れば、どんなファイルか判別することができるので、とても便利なものだ。
添付書類を受け取ったら、この拡張子に十分注意しよう。そして、拡張子が、exe, .com, .bat, .pif, vbsになっているときは、送信者がよほど信用できる相手で無い限り、絶対に開かないこと。それらにはコンピュータウィルスや、コンピュータを勝手にコントロールしてしまうようなプログラムが入っている場合がある。また、エクセル(.xls, .xlsx)やワード(.doc, .docx)の書類を開こうとしたとき「マクロが含まれています」という注意が画面に表示されたら、そのファイルが信用できる相手からのメールであることを確かめてから開くか、マクロを無効にして開くこと。マクロも使い方次第では、コンピュータを勝手に操作できてしまう。たとえ、相手が信用できそうな相手であっても、発信者の名前を偽装しているウィルスメールも多くある。怪しいファイルが添付されている場合は、開く前に相手に確認しよう

  • Windows7で拡張子を表示させる [smile]
    では、ここで、添付書類にあるReadMe.pdfを開いてみて欲しい。ここにもメールの添付書類に関する注意が書かれている。
    これらのファイルにはウィルスが入っていて、ファイルを開くことでウィルスプログラムが実行される可能性がある。ところが、Windows 7では、初期設定では拡張子が表示されない。そこで、次の方法を使って拡張子を表示させる。これは、自分でコンピュータを持ったら、最初にやっておく方が良い操作だろう。
    次の方法で拡張子を表示させる。
  1. 「スタート」から「コンピュータ」をクリック
  2. 「メニューバー」の「整理」から「フォルダーと検索のオプション」を選択
  3. 「オプション」のウィンドウが開いたら、上の方の「表示」タブをクリック
  4. 下の方に「詳細設定」というウィンドウが表示されるので、スクロールバーを一番下まで移動
  5. 「詳細設定」の中の「登録されている拡張子は表示しない」の左のボックスのチェックを外す
  6. 最後にウィンドウ左下の「OK」をクリック

添付書類・ホームページへのリンク: なりすまし、フィッシング詐欺

私達は通常、メールの送信者欄の名前とアドレスから、そのメールが誰から来たものかを判断し、返信等のアクションを起こす。しかし、メールの送信者欄は簡単に偽装でき、他人になりすますことができる。例えば、皆さんの統合メールには、綿野先生から情報処理に関するメールが届いているが、それは、私が昨日、綿野先生になりすまして送信したものだ。
その偽装メールには大したことは書かれていないから問題は無いが、例えば、こんなメッセージが届いたらどうしよう?
以下の例全てはセキュリティに関して注意を促すためのものであり、全くのフィクションです。

From: Tadashi Kajita <tkaji @faculty.chiba-u.jp>
To: ○○○○ <xxxx@chiba-u.jp>
Reply-To: Tadashi Kajita <xxxxx@gmail.com>
Subject: 
Date: Thu, 19 Apr 2012 09:08:36 +0900
千葉大学の学生の皆さんへ。

普遍教育の単位について重要なアナウンスがあります。以下のリンクをクリックして
<ウェブページへのリンク>
ウェブページにアクセスし、
必要な情報を入力してください。

以上、よろしくお願いします。
梶田

もしかすると、指示通りに行ってしまうかもしれない。例えば、リンク先には、銀行口座番号や、クレジットカード会社の支払いサイトを装った入力フォームがあり、クレジットカードの情報とセキュリティコードが盗まれたりする。Yahooのアカウントやパスワード等も同様の手口で盗まれる可能性がある。

また、リンク先には、ウェブブラウザを介して感染するウィルスが仕掛けられているかもしれない。それらのウィルスは、大抵の場合、感染したコンピュータから連絡先やメールアドレスなどの個人情報を抜き出したり、必要なときにそのコンピュータにアクセスできる入り口(バックドア)を仕掛けたりする。そして、他人のメールアカウントを自由に使えるようになると、まるで、振り込め詐欺のようなメールをあちこちに送ることができる。

じつはこういうフィッシング詐欺まがいのメールは、私のアドレスにも非常によく届く。千葉大学では今はSPAMフィルターがメールサーバーに設置されたので、数年前よりはそういうメールの数は減ったが、それでも日に数件届くことがある。
こういうフィッシングメールやウィルスによって個人情報が盗まれてしまうと、次のようななりすましメールが可能になる。
以下は実際に私の友人のメールアドレスから送られてきたメールの例だ。この例では、友人のYahooのアカウントのパスワードが盗み出され、メール送受信履歴のある全ての人に、同じ内容のメールが送信された。

Date: Thu, 8 Apr 2010 07:47:39 -0700 (PDT)
From: S***** S***** <********@yahoo.com>
X-ASG-Orig-Subj: It is very urgent
Subject: It is very urgent
To: undisclosed recipients: ;

Hello,
 
 I am in a hurry writing this mail to you,I had traveled to London for an
 urgent situation and unfortunately for me all my money was stolen at the 
 hotel where i lodged, I am so confused right now, I don't know what to do 
 or where to go,I didn't bring my phone here and the hotel telephone line's 
 was disconnected during the robbery incident,so i have access to only emails, 
 Please can you send me (2000Pounds) today so i can return home, As soon as 
 i get home i would refund it immediately.Please i need you to get back to me 
 so i can let you know how to send the money to me.
 
Regards,
W***

このメールアドレスと氏名も正しいし、メールの最後の署名は本人がよく使うニックネームなので、恐れ入ってしまう。もし、このメールを本人からのものだと思って返信してやりとりを始めると、信じ込まされてしまうかもしれない。(私がこのメールをおかしいと判断したのは、宛名欄に私の名前が無かったことと、内容がいかにも振り込め詐欺まがいだったたせいだ)。
ともかく、最近は、このように標的を限定した攻撃も増えているので、
・リンクをクリックさせて、別サイトに誘導させるようなメール
・お金の振り込みを要求するようなメール
には十分に注意しよう。フィッシングメールなど、インターネットセキュリティに関する情報は、IPA(情報処理推進機構)のウェブページを参照すると良いだろう。

  • 操作:IPAのウェブページから、フィッシング詐欺に関するページを見てみよう。
    • フィッシングメールに対する心得とし、以下の5項目が挙げられている
      「フィッシング対策の心得」(IPA: フィッシング (Phishing)対策のページから引用)
      • 慌てないで対応しましょう。中には紛らわしいサイト名にしているものもありますが、慌てないことが大切です。
      • メールの送信者欄(Fromアドレス)は偽装できます。なりすましメールに注意しましょう。
      • 手口は巧妙化していますが、必要ならば、フィッシング対策ソフトなどの導入も検討しましょう。
      • メール中のリンクからアクセスするのではなく、お気に入りに登録したアドレスからホームページを見るようにしましょう。
      • そもそもカード番号や暗証番号を入力するような依頼がメールでくることはありません。もしそのようなメールが金融機関等から届いた場合は、送信元に電話で問い合わせたり、ホームページのお知らせ欄を見たりして、その情報(メール)の真偽を確認するようにしましょう。

改竄・盗聴

皆さんが普段メールを使って送っている情報は、インターネット上を流れる。そのため、暗号化などの措置をしていない限り、その情報を第三者が盗聴したり、場合によっては、メールを改竄したりすることが可能になる。対策としてはメールを暗号化や、メールの内容が勝手に変更されていないという証明書をつける必要があり、多くのメールソフトで利用することが可能になっているが、現実問題として使われていない場合が多い。
こういうことを十分に理解して、銀行口座の暗唱番号や、ネットバンクのパスワードなどは、メールで送らないようにしよう。

moodleを利用したコミュニケーション [smile]

この授業では、ネットワークを利用したコミュニケーションツールの1つとして、moodleというe-ラーニングのシステムを用いる。

アカウントとパスワードは、授業中、口頭で説明する

moodleページへのアクセス: アカウントとパスワードの入力

  • アクセス方法: http://bean.bio.chiba-u.jp/moodle/ からmoodleのページにアクセスし、上で説明を受けたアカウントとパスワードを入力。
    Untitled-1.gif(注:一昨年度のものを例として表示している)
  • パスワード変更: ログインをしたら、左のメニューバーから「プロファイル」をクリック。表示された画面で「パスワード変更」のボタンをクリックして、自分の好きなパスワードに変更すること重要: パスワードは必ず変更すること
    moodle_pass.gif
  • 授業のmoodleページに入ると、第2回授業の課題1のリンクが見える。課題はここから提出できますが、期日を過ぎると、自動的に提出できなくなる。その場合、0点になりますので、忘れずに提出すること。
    Untitled-2.gif (注:昨年度のものを例として表示している)
  • 自分の成績は、ページ左のメニューにある「評定」から確認できる。
    Untitled-3.gif(注:昨年度のものを例として表示している)
  • また、今回の課題1だけだが、他の課題もmoodleページから退出する場合がある。
    この授業では、他にもPukiwikiというコミュニケーションツールを用いて課題を提出する場合があるので、混同しないように注意すること(来週説明する)。

オンラインストレージ(DropBox)を利用したファイル共有の方法を習得する [smile]

  • 前方スクリーンを使って説明する。

【トピックス】:タイピングに慣れよう!

Untitled-1.gif
(タイピング練習ソフト:Ozawa-Kenのスクリーンショット)

コンピュータが不得手な人の中には、タイピングが得意じゃないという人が沢山いる。たしかに、タイピングが不得意だと、

ワープロで文章を書きたいのに、「Wのキーってどこだったっけ?」ってキーボードとにらめっこしなきゃいけない
そんなことやっていると、自分の思考のスピードに合わせてタイピングできないからイライラする
授業だとキーを探しているうちに話題が変わってしまって焦る。。。
これじゃあ、携帯電話で文章を書く方がよっぽど楽???)

なんということになりかねない。でも、キーボードタイピングは練習次第ですぐに上達する。しかも、ピアノの練習と違い、キータイピングは周りに迷惑をかけずに、一人、黙々と練習できる。
コンピュータが無かった頃、タイプライターでキータイピングを覚えるには、毎日、30分ぐらい、次のような練習をすることだった。
まず、ホームポジションに指をおくと、左の人差し指はF、右の人差し指はJ、左の中指はD、右の中指はKに対応しているから、4本の指を交互に動かし、

ffff jjjj ffff jjjj fjfjfjfj jfjfjfjf
dddd kkkk dddd kkkk dkdkdkdk kdkdkdkd

などとひたすら打つ。1-2週間も続ければ、ホームポジションは覚えられるし、タッチタイピングもほぼできるようになる。
もし、タッチタイピングができるようになれば、コンピュータに対する苦手意識をかなり解消できることは間違いない。

1年生の皆さんは、今からタッチタイピングができるようになっておけば、一生の財産になることは間違いない。そこで、ちょっと練習してみては?キー入力がストレス無く行えるようになるだけで、コンピュータとのつきあい方が、ずいぶん違って来るだろう。下のサイトでは、ネットでタイピング練習ができたり、練習ソフトがダウンロードできる。

オススメは一番上のOzawa-Ken 。ダウンロードして、一緒に挑戦してみよう。

第2回授業課題 [smile]

''提出期限:4月23日月曜正午''

添付ファイル: filemoodle_pass.gif 1081件 [詳細]

Last-modified: 2015-05-13 (水) 16:44:43 (3472d)