[機関の説明(募集の背景、機関の詳細、プロジェクトの説明等)] 琉球大学熱帯生物圏研究センターは、熱帯・亜熱帯での生物の多様性や環境との相互作用に関する研究を幅広く推進する全国共同利用施設として1994年に琉球大学に設置され、熱帯・亜熱帯における生命現象の解明に貢献してきました。現在は、熱帯生物圏における先端的環境生命科学研究における共同利用・共同研究拠点として活動しています。当センターのうち、西表研究施設は、わが国最大の亜熱帯照葉樹林・マングローブ林を有する西表島に設置されており、恵まれた立地条件を生かして活発な研究活動を行っています。
[仕事内容(業務内容等)] 西表研究施設におけるフィールド共同研究機能を強化するために、当研究施設所属教員の以下研究テーマのいずれかに関して、共同研究の補佐を行っていただきます。
研究分野 (1) マングローブ植物の遺伝的多様性研究 [担当教員:梶田忠(教授)] 国内外の多数の研究者と共同で、広域分布するマングローブ植物各種の遺伝的多様性を、遺伝マーカーを用いて解析し、多様性維持と成立の機構を明らかにしようとしています。フィールドワークや分子生物学実験の経験があり、共同研究プロジェクトの補佐にあたれる人材を希望します。
研究分野 (2) サンゴ礁生態系に生息する動物の多様性に関する研究 [担当教員:成瀬貫(准教授)] 良好な状態の保たれたサンゴ礁生態系が広く残されている西表島において、そこに生息する動物の多様性に関する研究を、国内外の多数の研究者と進められる方を希望します。
研究分野(3) 西表島の植物相研究 [担当教員:内貴章世(准教授)] 西表島は日本の国土のうちわずか0.77%の面積を占めるに過ぎないが、西表島には日本全土に分布する維管束植物の約5分の1にあたる約1,100種の維管束植物が分布しています。これほど多様な植物が生育しているにもかかわらず、西表島では植物多様性に関する調査はほとんど行われていません。植物相は生物多様性研究の基盤情報であり、また、環境が激変しつつある西表島の植物相を明らかにすることは急務です。西表島を舞台にH28年度から新たに実施する共同研究プロジェクトを補佐し、植生調査、植物の同定、標本作製等、植物相調査全般について豊富な経験を有する人材を希望します。
[勤務地住所等] 琉球大学熱帯生物圏研究センター西表研究施設 〒 907 - 1541 沖縄県八重山郡竹富町上原 870
[募集人員] 1名
[採用決定時期] 2016年4月上旬
[着任時期] 2016年 5月上旬 |